gamba!を活用した「360度評価」の導入で更なる自立型組織へ
『次世代に残せる資産価値の高い家づくり』をテーマに、高性能で美しいデザインの建物を提供している株式会社ロジック。gamba!で成功事例や失敗事例を共有することで学んだり、互いの仕事を知ることで、承認し合う文化を作り上げています。
現場で考え、現場で決定し、現場で行動するという自主経営=ティール組織をビジョンに掲げています。ティール組織とは、社長や上司がマイクロマネジメントをしなくても、メンバー一人一人が自分たちのルールや仕組みを理解して独自に工夫し、意思決定していく組織のこと。今回、そのティール組織を体現できているか多面的に評価するために、gamba!を活用した360度評価を導入しました。
同僚や部下も人事評価を行う360度評価。従来の日本社会では、上司が部下を評価する人事評価制度が一般的でしたが、360度評価は多面的な評価をすることで納得感を高められることから、近年取り入れる企業が増えています。
2020年3月の360度評価実施後、みなさんに率直な感想をお伺いしました。
みんなで考えた日報テンプレートで投稿が3倍に
【矢野さん】
うちはオールフラット、年齢、新人、中途、上下関係なく、裁量が多い社風です。そのため、立場で仕事をするのではなく、それぞれがスペシャリストとして仕事をしています。そのため日報は義務化せず、「自発的に発信していく」という体制をとっています。はじめは従業員の1割位しか投稿しなかったですが、今では 多くのメンバーが積極的にgamba!に投稿するようになりました。
【奥村さん】
私は入社前の内定期間から、課題図書の感想と、週報にその週なにをしていたかを書いていました。入社してからは、日記感覚で書いています。1日を振り返ることで、頭が整理されるんですよね。お給料をいただいている以上、どんな仕事をしたのか報告するのは社会人として当たり前だと思っていたのもありますが、社長が読んでくれているというのが大きいかもしれません。
開封がつくので、読んでくれたんだなというのがわかるし、いいね!を押してくれたり、時には励ましのコメントをくれるのが嬉しくて。普段、社長とは接点がありませんし、たまに会っても緊張して話すことができません。でも、gamba!ではフラットな関係になれるんです。
【仁木執行役員】
日報を書く目的が分からないと、みんな書きませんよね。役員陣がやたらポジティブな内容の長文を投稿していたりすると、「こんな長く書かななきゃいけないの?」とプレッシャーになったり、「そんなにポジティブなことないし、悩みも書きづらいなぁ」と思っていたんじゃないかと。(笑)
だから前回の研修で、会社のビジョンや日報の目的について説明しました。ロジックが目指しているのは”自主経営”ができる組織です。gamba!を活用して、みんなが発言しやすい環境を作り、社内情報の透明化を目指しています。
【仁木執行役員】
併せて、テンプレートがあれば書きやすくなるのではないかと思い、意見交換をしながら全員にアンケートをとって決めました。テンプレートを決めてからgamba!への投稿が3倍に増えたんです。自分たちでテンプレートを考えることにより、より主体性を持ってくれているのを感じています。「私のオススメ!」という項目があるんですが、ここは仕事と関係ないことでもOKです。僕なんかは好きなプロレスのことなんかを書いてますね。
【奥村さん】
仕事を休んでいても、gamba!を読めば、社内でなにが起きているかわかりますし、日報共有は話題のきっかけになるんですよね。久々に会ったときに、「日報に書いてあった○○だけどさ〜」と話が弾むんです。日報を起点としてコミュニケーションが始まるのがすごくいいなと思います。
よく使うのが、読んでみて!機能です。返事がほしい相手には「読んでみて!」を送るとすぐに教えてくれるので、とても仕事がやりやすいと感じます。私はまだ2年目なので、色々な人に相談することが多いんですが、わからないことがあっても誰に聞いたらいいか迷わなくなりました。
【仁木執行役員】
いいこと悪いこと含めてたくさん発信しているメンバーは、その人なりの”色”が出ていますね。いわゆる、”ロジックらしい”と。もちろん、まだ発信することが恥ずかしいと考えているメンバーもいます。積極的に発信してる人がよりハイパフォーマーになれば、「gamba!に発信する人は仕事もできる」という方程式ができるので、もっとみんなが発信してくれるようになると思います。
【矢野さん】
日報を読めば、離れた拠点のメンバーの行動や考え方が見えてきます。せっかくgamba!で繋がることができているんだから、自分からどんどん発信していきたいですね。
自主経営を目指して360度評価を導入
360度評価とは?
ロジックが目指す、自立型組織における人事評価方法として取り入れたのが360度評価。従来の日本社会では、上司が部下を評価する人事評価制度が一般的でした。一方、360度評価は上司に加え、同僚や部下からも評価対象者の人事評価材料を集めて人事評価を行います。多面的な評価をすることで、対象者にとっての納得感を高められることから、近年取り入れる企業が増えています。
【仁木執行役員】
会社の理念を実現する場は、日々の業務です。
どれだけ理念を日々の業務で体現できているかを評価したい、またそれを上司だけでなく、できるだけ多くの関わる社員から評価していきたい。そのようなことを考えていたときに、360度評価にたどり着きました。
また、検討をする中で、360度評価とgamba!が、以下のように非常に相性が良いことがわかりました。
- 一緒に仕事をすることが少なくても、gamba!で日々の行動を確認することができる。
- 360°評価で設定した課題を、gamba!の自分の「ミッション」欄に設定し、シェアできる。
- 課題をクリアするためのKPIをgamba!に設定し、日々の進捗状況をシェアすることができる。
- 日報や週報のテンプレートを、各人の課題に基づき最適化することができる。
これによって、評価をやりっぱなしにするのではなく、きっちりと行動ベースに落とし込んで、変化を日々意識すること、また全社でシェアをすることができ、評価を一過性のものでなく、半期ごとのPDCAを回すための起点とすることができます。
このような理由から、gamba!さんと360度評価研修を実施することにしました。
実際に360度評価をやってみて
【矢野さん】
自己評価と他社からの評価とのギャップが如実に出ていたと感じました。自分が思ってるよりも評価してもらえてるんだなというのもあれば、「あれ?過大評価してたのかな?」と思うことも(笑)。客観的な意見が数字として見れたのがよかったですね。同時に、もっと真剣に取り組まなければいけないと、自分への戒めにもなりました。
【奥村さん】
最初は捉え方が難しかったです。というのも、「これができてないから頑張ってほしい」という評価もあれば、「期待しているよ!」という評価もあったので、ネガティブとポジティブ、どっちで捉えたらいいんだろうという迷いがありました。でも、基本はポジティブに捉えて、どう伸ばしていくか考えようと思っています。
【仁木執行役員】
今までは、会社としてgamba!でどんなことを発信していってほしいのか提示できていませんでした。だから今回の研修で、周囲との接し方、情報の発信の量や質など、会社はこういう働き方を求めているんだよという指針ができたのがよかったです。
何をしたら会社に貢献できるか?が明確になった
【矢野さん】
アンケートでは、「周囲の人が自分に何を期待しているが分かった。」という意見が多かったですね。だから、「自分はこんなことやってます!」というのは、自ら発信しないと目に止まらないし、評価してもらえないので、周りの動きを意識してみんなが活発に動き始めたと感じます。そう言った意味でも、360度評価は良い契機になりました。
【奥村さん】
以前は、「会社やみんなにに何を求められているのかを知りたい」「何をしたら会社に貢献できるのか?」ということを常に考えながら仕事をしていました。また、会社のビジョンからチームの目標、そして自分の目標に落とし込むことができず、目標設定ができなくてモヤモヤしていました。でも360度評価によって、それが数字として明確になったので、目標に向かってやっていけそうなイメージが湧きました。
【矢野さん】
あらためて、ビジョンの策定が重要だと思いましたね。自主経営は、ビジョンも自分たちで考えます。まずは、ワクワクすることが大切。やってて楽しい、実現できたらめちゃめちゃいいよね!というのをビジョンとして定めていきました。
今までは、会社が作ったビジョンを納得させてやってきたので、自分ごととして捉えていませんでした。自分たちでビジョンを作るとなると、所有感、納得感をもって真剣に取り組むようになります。そういう環境は恵まれていると感じるし。最先端の経営だなと思います。
多面的かつ定量的な評価が羅針盤となる
【仁木執行役員】
1対1の上司と部下のやりとりや評価だと、評価に偏りが出ますし、上司1人からのアドバイスは、正しくない可能性も出てきます。いっぽう、360度評価だと、評価者ごとに違った視点から見ることができます。
また、目標に対して何が課題でどこが強みか自分で考え、複数名の他者から定量的に評価が出ているので、ビジョンゴールを設定する上で、いわば羅針盤になるわけです。
これを続けていくことで、カルチャー形成や働き方のヒントにつながりますし、評価項目を示せたことに価値があると思います。半年後、評価がどう変わったかが楽しみです。これからも、自主経営に向けて色々なことにチャレンジしていきたいですね。
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