業務の見える化に欠かせない3つの項目とは?
業務の見える化とは、単に状況が見えることではありません。これまで見えていなかった業務の進め方やそのコツを見えるようにすることです。主な目的は、以下の4つがあります。
- 業務フローの改善
- リソースに余裕をもたせる
- 売上の向上
- 人事評価の改善
「どこにどんな問題があるのか?」「部署間で連携できることはないか?」といった課題を認識することで、業務改善や生産性向上に繋がります。また、今まで個人で持っていた知識をみんなで共有し、可視化するのも見える化です。
業務改善を始める第一歩として、業務の見える化は大きな効果を持ちます。改めて理解を深めていきましょう。
業務を可視化できないことによるデメリット
情報の「ムラ」が業務効率を下げる
情報の「ムラ」とは、必要な情報が全員に行き渡っていないことです。
例えば、「この業務については担当の○○さんにしかわからない。」というように、その人にしかやり方が分からない状態=属人化している状況は、組織として情報共有の仕組みが整っていない表れです。その人が転職などで会社を去ると、その業務に関する知識を持っている人がいなくなり、大きく業務効率が下がる原因となります。
また、情報のムラは業務生産性の低下の原因にもなります。営業であれば顧客へのアプローチ方法、エンジニアであれば実装の仕方などで悩んでいる場合が多いもの。それらの解決策を知っているメンバーがいても、情報の共有がなされていなければ意味はありません。それぞれが解決策を調べることになると非効率ですし、人件費の無駄にもなります。
現場に「ムリ」がでる
「ムリ」とは負担をかけすぎて本来のパフォーマンスが発揮されない状態のこと。
特定の社員の業務が手一杯になってしまうと、作業が遅れたり、チーム全体の作業効率が低下してしまう恐れがあります。これは人にも機械に対しても当てはまります。ムリが続けば人も機械も疲れ果て、最悪壊れてしまいます。
時間に「ムダ」が発生する
「ムダ」とは、モノの余剰だけでなく、作業や動きそのものにも発生します。大切なのは、「この作業は本当に必要なのか?」と考えること。例えば、今まで紙で報告していた日報報告を、スマートフォンでも入力できるデジタルツールに変えるだけで報告時間の削減ができるようになるといったケースもあります。
- ただ記入するだけの書類を作ってはいないか?
- この労働はきちんと生産性に繋がっているか?
といったことを今一度考え、ムダに気づくことができるよう感度を高めて、改めて業務を見直してみましょう。
業務を可視化する3つのメリット
仕事量と質の適正化
業務の見える化ができれば社員の仕事量が把握できるため、一人ひとりの業務量が安定し、適切な仕事の割り振りができるようになります。ムダな作業が見つかれば、限られたメンバーでも多くの業務をこなせるようになります。その結果、残業時間が削減されるだけでなく、空いた時間で別の作業を覚えたりと、今まで以上に生産性が向上します。
また、1年を通して時期によって仕事量が大きく変動することがありますが、業務量や内容をデータ化して可視化することで、あらかじめ準備しておくこともできます。
全体の流れを把握すればやるべきことが明確になる
全社的に業務の見える化をすることで、自分が関わっていない業務の流れを把握することが出来るようになります。すると、自分の業務範囲以外にも目が行くようになり、自分がどう動けばもっと会社に貢献できるのか?が分かるようになります。
また、違う部署からの意見を貰うことで、チーム内では気付かなかった新たな発見にも繋がります。会社全体の流れの中で、自分が何をしているのかを意識しなくては、仕事の全体像を把握できませんし、問題意識も生まれません。
チームの人間関係が良くなり相互理解が深まる
業務の中でも特に「情報の見える化」は、人数が多ければ多いほど面倒かもしれません。しかし、情報共有ができていないと仕事が円滑に回らないだけでなく、チームの人間関係にまで影響を及ぼします。なぜなら、情報をしっかり伝えていなかったことで、「相手の信頼を失う」からです。
自分のいないところで勝手に話が進められていると感じると、「相手が教えてくれないなら自分も教えなくていいや」という気持ちになり、次第に仕事もいい加減になっていきます。情報共有がしっかりできていれば、様々な方面からの意見を貰えるきっかけにもなり、自分では気付かなかった新たな発見にも繋がります。
自分の業務を相手に正しく理解してもらうことは、相手の理解の促進に大きな役割を果たします。情報の見える化は、チームワークを維持するために必要不可欠であることを意識しましょう。
業務の見える化が進まない理由
メンバーが「見える化」のメリットを感じられない
上記のようなメリットがありながら、実際には多くの企業で「見える化」が進まないのはなぜか。
よくある例として、自分で作り上げたノウハウを明かしたがらない人がいます。そういう人は営業成績が優秀なことも多く、「自分の努力と工夫で生み出したノウハウを誰にも教えたくない」という、自身のノウハウを周囲との優位性に利用する考えがあります。
そのように考えるメンバーにも、気分良くノウハウを公開してもらえるようにするにはどうしたらいいか?それは、ノウハウを伝える側にもメリットを用意すること。有用なノウハウを共有した人にはその項目での評価を高めるなど人事評価の項目に部門への貢献を加えるのです。
すると次第に、「情報発信はメリットがある」ということをメンバー各々が実感し始め、次第に社内に情報共有する文化が根付くでしょう。強制ではなく、自発的に発信できるような企業カルチャーを目指しましょう。
業務の見える化に欠かせない3項目
業務フローやナレッジ
「属人化している業務」=「特定の人しかできない業務」を標準化していくためにも、マニュアルや成功事例を共有しましょう。これらは誰でも再現できるよう明文化しておくことで、全員が同じ情報を共通認識として持つことができます。ムダな作業も洗い出すことができるので、工数削減にも繋がります。
スケジュール
スケジュールが共有されていないと、急ぎの用で確認したいことがあってもできない、電話の取り次ぎや会議のセッティングなどがスムーズに行えず、生産性が下がります。その点、スケジュールをツールで共有していれば、メンバーが今どこにいて何をしているのかを画面上ですぐに把握でき、会議のセッティングについても「いつが空いているか」をいちいち聞いて回らずに済みます。オススメは無料で使えるGoogleカレンダーです。
日報
日報には日々の実績や気づきなど、現場視点の様々な情報が書かれています。この日報運用を、従来型の上司↔部下の2者間という縦のラインから、立場や部署の垣根を超えた縦横斜めでも共有することで、業務の見える化がグッと進みます。
例えば、営業メンバーが、「こんなトークを意識して話したところ契約に至りました!」という内容を日報に書いたとします。その日報を読んだ後輩が真似をすることで、チームのスキルアップ向上につながります。
さらに上司が「おめでとう!こうするともっとうまくいくよ」というタイムリーなフィードバックができたら、メンバーのメチベーションは上がり、社内のコミュニケーションが活性化します。巷には日報アプリという、パソコンやスマートフォンからリアルタイムに日報共有ができる便利なツールもあります。うまく活用していきましょう。
まとめ
業務を「見える」ようにするためには、「見せる」という工夫をすることが大切です。
デジタルツールをうまく活用して、よりスピーディーに業務改善や生産性の向上につなげていきましょう。
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