勤怠表とは?記載すべき情報や作成方法・保管期間を解説!

「勤怠表って聞いたことはあるけど、実際はどんなもの?」「何を書けばいいの?」「紙でもOK?」
そんなふうに思ったことはありませんか?
勤怠表は、毎日がんばって働く人の“がんばり”を見える形に残す、大切な記録です。今回は、勤怠表の基本から、作り方や保管のルール、よくある疑問まで、やさしく解説していきます。
目次
勤怠表(勤怠管理表)とは?
勤怠表(勤怠管理表)とは、働く人が「いつ出勤して、何時に退勤したのか」「どれくらい休憩したのか」などの1日1日の働き方を記録するものです。
「そんなの記録するだけでいいの?」と思うかもしれませんが、実はこの表、法律でもしっかり作って保存しておくことが決められているんです。給与を正しく計算したり、働く人の健康や働きすぎを防いだりするためにも、とっても大切な役割を持っています。
誰の勤怠を記録するの?
正社員だけではなく、パートさんやアルバイトさん、契約社員、派遣社員まで、すべての働く人が対象になります。労働基準法では、働いた時間を正しく把握・記録する義務があるため、勤務実績をきちんと残しておくことが必要です。全員の働き方を見える化することで、公正な労務管理とトラブルの防止につながります。
似ているようで違う? 勤怠表・勤務表・出勤簿
よく似た言葉に「勤務表」や「出勤簿」がありますが、それぞれの役割は少しずつ違います。
名称 | 主な内容 | 使う目的 |
勤怠表 | 実際の出勤・退勤・休憩・残業などを記録 | 給与計算・法令対応 |
勤務表 | 予定の勤務時間やシフトを記載 | スケジュール管理 |
出勤簿 | 出社・退社の打刻だけを記録 | 出勤確認(簡易記録) |
勤怠表に勤怠管理表)に必要な項目とは
勤怠表(勤怠管理表)に必要な項目は、以下のような内容をしっかり書いておく必要があります。
・従業員の名前や部署などの基本情報
・出勤時間と退勤時間
正確な労働時間を把握するために必要となります。日を跨ぐ場合などはわかるように記載する工夫が必要です。
・休憩時間
お昼休みなど勤務時間内の休憩時間を記録します。
・実際に働いた時間(実働時間)
勤務時間から休憩時間を引いた実際の労働時間です。所定労働時間を超えると時間外労働時間(残業)となります。
・遅刻・早退・欠勤の有無
定刻に出社できなかった回数や、勤務時間中の途中で退社した回数などを記録する項目です。通常は理由も記録します。
・残業・深夜・休日出勤の記録
所定労働時間を過ぎた時間や法定労働時間を超過した時間、「時間外労働」を記録します。通常割り増しの賃金が発生します。
・有給休暇の取得状況
有給休暇を所得した日数と、残りの有給休暇日数を記載します。
すこし多く感じるかもしれませんが、これらを記録することで給与計算もスムーズになり、あとから見返す時にもとても便利です。
勤怠表(勤怠管理表)の目的とは?
「そもそも、なんのために勤怠表をつけるの?」という疑問もあるかもしれませんね。勤怠表には、働く人と会社の両方を守る大切な目的があります。
1. お給料を正しく支払うため
出勤時間や退勤時間、休憩や残業時間などをもとに、給与が計算されます。もし記録が間違っていたら…お給料にも影響してしまいますよね。勤怠表は「公平さ」を保つ基礎になるのです。
2. 働きすぎを防ぎ、健康を守るため
過度な残業や連続勤務は、健康にも影響します。勤怠表をしっかり見ることで、働き方の見直しや調整ができます。
3. 法律を守るため
労働時間の記録は、法律で義務づけられています。記録がない、あるいは不正確だと、会社側に罰則が課される可能性もあるんです。
勤怠表の作り方は?方法はいろいろ
① Excelで作成する
Excelは、自由にカスタマイズできて便利です。無料のテンプレートもたくさん配布されています。ただし、関数の設定や保管ミスには気をつけましょう。
エクセルで勤怠表を作る際は以下のような項目を記載しましょう。
項目名 | 内容 |
氏名 | 従業員の名前 |
日付 | 勤務日(YYYY/MM/DD 形式など) |
出勤時刻 | 例:9:00 |
退勤時刻 | 例:18:00 |
休憩時間(時間数) | 例:1.0(1時間)または 0:60(hh:mm形式) |
実働時間 | 退勤 − 出勤 − 休憩 |
遅刻・早退 | 所定より短い場合の時間など(任意) |
残業時間 | 所定労働時間(例:8時間)を超えた分 |
備考 | 有休・欠勤・外出など、特記事項の入力欄 |
② テンプレートを活用する
インターネット上には、業種別のテンプレートも豊富です。
ダウンロードできるExcel用のテンプレートもあるので、使いやすいようにカスタマイズするのもおすすめです。
印刷して手書きで使うもよし、編集して自社用にするもよし。最初の一歩におすすめです。
ただし、手書きの勤怠表はデメリットもあるので要注意。
紙の勤怠管理表のデメリット
・記入ミスや改ざんのリスク
手書きの場合、誤記や後からの修正・改ざんに気づきにくく、信頼性に欠けます。
・集計が手間・非効率
勤務時間や残業時間の集計を手作業で行う必要があり、時間と労力がかかります。
・保存・管理が面倒
紙の保管スペースが必要で、紛失・破損のリスクもあり、保管期間の管理も煩雑です。
・リアルタイムでの把握ができない
提出・確認に時間がかかり、出退勤の情報をリアルタイムで把握できません。データの活用が困難紙の情報はデジタル化されていないため、勤怠分析や給与システムとの連携ができません。
③ クラウド型の勤怠管理ツールを使う
なんといっても管理者にも従業員にも手軽なのがメリットです。スマホやパソコンから打刻できて、出勤簿としてはもちろん、従業員が有休の申請や残日数をリアルタイムで確認できたり、提出も集計も自動化できる便利な方法です。
勤務表管理時の注意点は?
忘れてはいけない「保管期限」と「保管期限」など勤務表を正しく管理するための法的義務や保管期間の留意点を解説します。
勤怠管理義務
労働基準法により、企業(使用者)は従業員の労働時間を正確に把握し、記録・管理することが義務付けられています。
⚠ 違反した場合の罰則
・労働時間の不記録や虚偽記録
→ 労働基準法第120条により、30万円以下の罰金
・36協定なしの残業命令
→ 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
保管期間
2020年4月施行の改正労働基準法により、勤怠表などの労務関係の書類は5年保存が必要にりました、電子でも紙でもきちんと保管しておくことが大切です。
たとえ従業員が退職している場合でも、しっかり管理しておかなければなりません。5年間の起算日は、基本的に勤怠表への記録を行った最終日です。
企業の信頼性やコンプライアンスにも関わる重要な業務 です。適切な勤怠管理の仕組みを整えることが、従業員との信頼構築にもつながります。
まとめ:勤怠表は、働くみんなの安心を支える「見える化ノート」
勤怠表は、働く人のがんばりを記録し、正しくお給料を支払うための「信頼のノート」です。記録をきちんとつけることで、会社も働く人も安心して日々を過ごすことができます。
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