kintone(キントーン)の日報アプリの特徴やメリットとは?向いている企業も紹介
kintone(キントーン)は、ソフトウェア開発のサイボウズ株式会社が提供するクラウド型のグループウェアです。通勤時に一度は広告を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
主な特長は、自社オリジナルの業務アプリを作成できること。案件管理や進捗管理、日報管理などのアプリが、プログラミングなしで作ることができます。今回はそんなkintoneについて徹底解剖!
さらに、kintoneで一番使われている「日報アプリ」の特徴や、メリット・デメリットについてもご紹介します。
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目次
kintoneとは
- kintone(キントーン)とは、サイボウズ株式会社が提供しているクラウド型の業務アプリ作成ツールです。名前の由来は、西遊記で孫悟空が乗っている「キン斗雲」。雲(=クラウド)に乗って、自在に動けるということを意図して名付けられました 。
- 従来のシステム開発は、多大な人員を必要とし、莫大な時間・金額がかかるものでした。
しかしkintoneは、プログラミングの知識が必要なくても、かんたん、スピーディに自社の業務システムを作成できるのが魅力。たとえば、Excelにデータを入力し、それをメールで共有するという複数のツールでやっていた業務管理を、kinotneだけ行えるようになります。
kintoneの料金
スタンダードコースとライトコースがあり、主な違いは以下の2つです。
- 外部サービスとの連携ができるかどうか
- 作成可能なアプリの個数
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kintoneの主な機能
①業務アプリの作成
kintoneは、顧客情報/案件管理/ToDo/タイムカード/交通費申請/見積書や請求書/問い合わせ対応/日報といった、さまざまなデータを管理するためのアプリが構築できます。アプリの作成方法は以下の3通りです。
- ExcelやCSVを読み込む
- サンプルアプリから作成する
- ドラッグ&ドロップで必要な項目を選んで作成する
システム担当者だけでなく、現場の各担当者が必要に応じてアプリを作成できます。改善の必要があればすぐに修正できるのも魅力です。
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②データ集計
全文検索では、アプリに登録された文字情報だけでなく、添付ファイルの内容も含めてすることができます。また、集計データをグラフしたり、一覧表を作成することができます。
グラフの種類は、円グラフ、折れ線グラフ、縦棒、横棒、クロス集計表など用途に合わせて自由に選択可能です。また、登録された情報は、任意の範囲を選択してCSVファイルに書き出すことができます。
③社内コミュニケーション
チーム単位やプロジェクト単位などでグループを作り、資料やタスク、進捗の共有にも適しています。掲示板を作成することでチーム内のコミュニケーションを円滑に進めることも可能です。
また、kintoneのユーザー以外の人も参加できるゲストスペースでは、企業間の共同プロジェクトの連絡の場としてもスペース機能を使用できます。社内環境と分けることで、安全に情報共有が行えます。
kintoneの良いポイント
①時間や場所に捉われることなく使える
モバイルアプリを活用すれば、いつでも・どこでも作業することができます。今までわざわざ会社に戻ってやっていた作業を、在宅でも移動中でもできるようになります。
②Excelでのデータ管理から解放される
Excelでによる業務管理は、社員が多いほどデータは煩雑になりますが、kintoneでExcelシートをアプリに変えれば、フィールドによる区分けで見やすくなります。複数の社員が同時にアクセスして編集することも可能ですし、属人化していたデータや、社内に散在していて探すことも難しかった情報を、一元管理することができます。
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③セキュリティに強い
kintoneでやりとりした情報は、すべてサイボウズ社が管理するデータセンターに4重体制でバックアップをとっています。また、kintone自体にも複数のアクセス制限機能が付いているほか、ISO27001(情報セキュリティマネジメント)の認証も取得済みです。
kintoneを用いた日報アプリの作成方法
kintoneで日報アプリを作成する方法は意外と簡単です。基本的な手順としては以下の流れで進めていきます。
- アプリの作成画面を開く:kintoneにログイン後、「+」ボタンをクリックして「アプリを追加」を選択します。
- テンプレートの選択:「テンプレートから作成」を選び、「日報」のテンプレートを選択します。すでに用意されているテンプレートを使えば、一から作る手間が省けます。
- カスタマイズ:テンプレートをベースに、自社の業務に合わせて項目を追加・編集します。例えば、以下のような項目が一般的です。
- 日付(日報の対象日)
- 業務内容(その日に行った業務の詳細)
- 成果・実績(数値で表せる成果があれば記入)
- 課題・問題点(業務中に発生した問題や障害)
- 明日の予定(翌日の業務予定)
- 所感・気づき(業務を通じて感じたこと)
- フィールドの設定:各項目の入力形式を設定します。例えば「業務内容」は複数行のテキスト、「成果・実績」は数値入力、「明日の予定」はチェックボックスなど、入力しやすい形式を選びましょう。
- アプリの公開:設定が完了したら、「アプリを作成」ボタンをクリックして公開します。この時、アクセス権限も合わせて設定しておくと良いでしょう。
- 運用テスト:実際に数名で試験的に使ってみて、使い勝手や必要な情報が十分に記録できるかを確認します。
これだけで、基本的な日報アプリは完成します。さらに高度な機能を追加したい場合は、プラグインの活用や条件書式の設定などで拡張していくことも可能です。
kintoneで日報アプリを作成するときのポイント
日報アプリを効果的に活用するには、単にテンプレートを使うだけでなく、自社の業務フローに合わせた工夫が必要です。以下のポイントに注目して設計すると、より使いやすい日報アプリになります。
基本勤怠管理を適応させる
日報と勤怠管理を連携させることで、業務効率化が図れます。具体的には以下のような設定がおすすめです。
- 出勤・退勤時間の自動記録機能を追加する
- 勤務時間の自動計算フィールドを設定する
- 残業時間や休憩時間も記録できるようにする
- 月間の勤務状況を一覧で確認できるビューを作成する
特に「時間」フィールドを活用すれば、出勤時間と退勤時間から自動的に勤務時間を計算することができます。これにより、手作業での計算ミスがなくなり、正確な勤怠管理が可能になります。また、休日出勤や深夜勤務なども分かりやすく管理できるため、労務管理の面でも役立ちます。
プラグインを使用する
kintoneのプラグインを活用することで、標準機能では実現できない便利な機能を追加できます。日報アプリに役立つプラグインとしては以下のようなものがあります。
- カレンダープラグイン:日報をカレンダー形式で表示
- 集計プラグイン:業務時間や実績の自動集計
- 添付ファイル管理プラグイン:報告書や写真などの添付ファイルを整理
- 通知プラグイン:日報未提出者への自動リマインド
これらのプラグインを導入することで、より高度な日報管理が可能になります。例えば、カレンダープラグインを使えば、チームメンバー全員の日報をカレンダー形式で一覧表示できるため、業務の進捗状況や負荷バランスを視覚的に把握できるようになります。
承認フローやアクセス権限を構築する
日報の品質管理や情報セキュリティの観点から、適切な承認フローとアクセス権限の設定が重要です。
- 部署ごとに閲覧・編集権限を設定する
- 上長による承認フローを構築する
- 機密情報を含む日報は特定の権限者のみ閲覧可能にする
- 過去の日報の編集制限を設ける
特に承認フローの設定は、日報の質を担保するために効果的です。例えば「作成者→リーダー→マネージャー」という承認ルートを設定することで、内容の確認漏れを防ぎ、必要に応じてフィードバックを行うことができます。また、部署横断的なプロジェクトの場合は、関連部署のメンバーにも閲覧権限を与えることで、情報共有がスムーズになります。
kintoneを活用した効果的な日報運用
日報アプリを作成しただけでは効果は半減します。継続的に活用し、業務改善につなげるための運用方法を考えましょう。
日報に関する社内ルールを策定する
日報の運用を効果的に行うためには、明確なルールづくりが欠かせません。具体的には以下のようなルールを策定しておくとよいでしょう。
- 提出期限:当日中or翌日午前中までなど、明確な締切を設定
- 記入項目:必須項目と任意項目を明確に区分
- 記入レベル:どの程度詳細に記載すべきかの指針
- フィードバック:上司や同僚からのコメントにどう対応するか
特に重要なのは、日報を「単なる業務記録」ではなく「コミュニケーションツール」として位置づけることです。例えば「困っていることは遠慮なく記載する」「他部署にも参考になる気づきは積極的に共有する」といったルールを設けることで、組織全体の問題解決能力が向上します。
日報への閲覧・編集権限を適切に設定する
情報の適切な共有と保護のバランスを取るために、権限設定は慎重に行いましょう。
- 基本情報(業務内容、成果など):チーム全体で共有
- 個人情報や評価に関わる項目:上長のみ閲覧可能
- 顧客情報を含む内容:関連部署のみアクセス可能
- 過去の日報:参照用として閲覧のみ許可
例えば営業部門の日報には顧客との商談内容が含まれることが多いため、営業部と関連部署のみがアクセスできるよう設定します。一方で、全社的な取り組みに関わる内容は、部署を超えて共有することで、横断的な協力体制を構築できます。
適切な権限設定により、必要な情報共有を促進しつつ、機密情報の保護も実現できます。
日報データを活用した業務改善
日報に蓄積されたデータは、業務改善のための貴重な資源です。定期的に分析して活用しましょう。
- 業務時間の分析:各タスクにかかる時間を集計し、効率化余地を探る
- 問題点の傾向分析:頻出する課題を抽出し、根本解決策を検討
- 好事例の横展開:成功事例を全社で共有し、ベストプラクティスを確立
- 個人の成長記録:日報の内容変化から社員の成長を可視化
特に注目すべきは、kintoneの集計機能を使った定量分析です。例えば「営業活動時間と成約数の相関」「問い合わせ対応時間と顧客満足度の関係」など、業務改善のヒントとなるデータを抽出できます。
定期的なレビュー会議で日報データを分析し、「何が上手くいっているか」「どこに問題があるか」を客観的に把握することで、効果的な業務改善につなげることができます。

kintone日報アプリの良いところ
kintoneで一番使われているアプリの一つが、日報アプリです。
①オリジナルアプリをカンタンに作成できる
左の項目からドラック&ドロップで右の水色の部分に追加していきます。必要なものだけを組み合わせて、オリジナルの日報アプリを作ることがます。ドロップダウンはあらかじめ項目を設定しておけば、いざ日報を入力する際に、選択できるようになります。

②日報にコメントできる
日報を書いたのに、上司から何も反応がないと、コピーしたり適当に書いたりと、どんどん手を抜くようになるもの。そこでkintoneは、上司だけでなく、同僚からもコメントを投稿できるようにしています。日報へのコメントは、コミュニケーションの活性化だけでなく、モチベーションの向上にも繋がります。
kintoneの気になる部分
①モバイル版ではできない操作が多い
kintoneをモバイル版で利用する場合、アプリの作成および設定画面の操作ができなだけでなく、スレッドの作成もできません。
基本的にはPC版で様々な設定をし、モバイルは入力・閲覧専用と思っておいたほうがいいかもしれません。
②ストレージ容量が少ない
容量は1ユーザーあたり5GB。PowerPointや画像のついたデータなどを大量に保管すると、容量が足りなくなってしまうため、容量を増やすための追加料金も考慮しなくてはなりません。
③ある程度ITの知識がないとうまく環境を構築できない
- 基本のテンプレートを利用したシンプルなものであれば、簡単に作ることができます。ただし、簡単と感じるかどうかは個人差があります。というのも、基本フォーマットを利用したとしても、細かな設定は必要となってくるため、ITスキルによっては、思ったようにアプリが作れない人もいるでしょう。実際、巷にはkintoneアプリの作成代行会社が数多く存在します。
- また、ExcelやPowerPointのような柔軟なデザイン性はありません。項目ごとに色分けをしたり、表枠を狭くするといったアレンジは、社内にCSSやHTMLを扱える人がいなければ難しいのが現状です。
- 外部サービスとの連携も、設定には専門性が必要です。システム担当者、もしくはITに強い社員がいないと、kintoneを使いこなすのは難しいかもしれません。無料トライアル期間に、どこまで自分たちで使いこなせるかを確かめながら試すといいでしょう。
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kintone日報アプリの気になる部分
①PCと同じ操作がスマートフォンでできない
先述したように、kintoneをモバイル版で利用する場合、アプリの作成および設定画面の操作ができません。つまり、スマートフォンで日報を操作していて「ちょっとここ変えたいな」と思ったときに、いちいちPCを開いて作業しなければなりません。スマートフォンは、入力と閲覧専用と思っておいたほうがいいでしょう。
②投稿メンバーが多いと読むのが手間になる
マネジメントする側にとって、部下の日報はできるだけ効率良くチェックしたいもの。kintoneの日報アプリは、1画面に1名の日報しか表示されないため、1件づつ矢印をクリックして読み進めなければなりません。日報自体に既読機能もないので、部下が多いとすでに読んだ日報を再び開いてしまうなど、余計な動作を生む可能性があります。
kintoneが向いている企業
たくさんの機能が欲しい
コストはかけたくないけど、自社で業務アプリを作成して、社内プラットフォームを構築したい企業に向いています。顧客リスト、交通費申請、見積書や請求書管理など、さまざまな業務をkintoneで実現できます。また、これらの業務を紙で実施していて、効率化を図りたいと考える企業にもオススメです。
スマホよりPC操作がメイン
オフィスで働くことがメインの企業、外出や移動時にもパソコンを持参して操作するような働き方をする企業に向いています。先述したように、モバイル版アプリでは、可能な操作が限られるからです。
「日報」が一番の目的である場合、外出することの多い営業チームでは、日報を投稿するためにわざわざPCを起動して、という負荷を社員に強いることになるかもしれません。この場合は日報に特化したアプリの方が、使い勝手が良いでしょう。外出時や移動時にもスマートフォンでさくっと操作ができます。
その他の日報アプリについては下記におすすめをまとめています。
まとめ:目的と、実現性を確認のうえ、検討しましょう
・スマートフォンを中心に利用する業務の場合は、使い心地などを事前に確認した上で判断したほうが良い。


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