新入社員教育 日報の活用ガイド

2020年いまどき新入社員の特徴と育て方

2020年8月5日
    • いまどきの新入社員は何を考えているか分からない……
    • せっかく採用したのに3年以内に辞めてしまう

こんな悩みを抱えている教育担当者も多いのではないでしょうか。この悩みを持つ方の共通点は、新入社員の傾向をきちんと理解できていないことが原因のひとつです。この記事では、いまどき新入社員の傾向と育成方法についてお伝えします。新入社員はもちろんのこと、若手社員育成にも役立ちます。

いまどき新人を読み解く3つの時代背景

いまどき新入社員の特徴を理解するために、大きく影響していると思われる3つの時代背景をみていきましょう。

個性をなくす学校教育

新卒入社の新入社員は、小学校のからゆとり教育の中で育ちました。ゆとり教育=学力低下と思いがちですが、公文や学習塾に通っていた子供が大半で、真面目で勉強ができる子が多いことが特徴です。

一方で、成績が相対評価から絶対評価への切り替わったことで、1番を競うことが少なくなりました。一時話題になった、運動会での「手つなぎゴール」が象徴的です。本来、子供は一人ひとり個性があります。足が速い、電車の名前に詳しい、絵が上手いなど、誰しもが1番になれる要素があるにもかかわらず、奇しくもゆとり教育がその個性を見つけにくい環境にしてしまいました。

さらに追い討ちをかけたのがデジタルツールの存在です。SNSの普及によって昔からあったいじめが陰湿化し、なるべく目立たぬよう無難に過ごすことで自分の身を守るようになっていったのです。

 

対面からデジタルコミュニケーションへの変化

彼らは、SNSなどのバーチャルなコミュニケーションが圧倒的に多い世代です。モバイルの普及で対面コミュニケーションが減ったことにより、相手の言いたいことを読み取ることができなかったり、感情をあまり表に出さないため、何を考えているか分かりづらいという特徴があります。相手の理解を得るために、自分の思考をなんとか対面で伝えなければならない、という機会に恵まれなかった世代といえるでしょう

彼らにとって、コミュニケーションは文字やスタンプでやり取りするもの。よくあるのが、SNSなどですぐにつながり、入社式のときには、十年来の友だちかと思うほど仲良くなっていたという話です。その反面、年齢や立場の違う人とコミュニケーションは苦手という傾向があります。

また、超売り手市場で、『自分が企業を選ぶ立場である』ことを経験してきたため、物事を自分中心に見る傾向にあります。これは、裏を返すと以下のような欠点があると言えます。

  1. 叱られることや失敗に弱い
  2. 自己肯定感が得られるか分からないことには積極的になれない
  3. 自分の気持ちを素直に伝えても有効と思えない相手には自分から積極的に関われない

これらをどう伸ばすかが、いまどき新入社員を育てるポイントです。

不安定な社会情勢

バブル崩壊後に生まれた彼らは、リーマン・ショックで会社が倒産したり、その後の日銀が金融緩和を渋ったために起こった超円高による金融危機など、慢性的な不景気を目の当たりにしています。働くことに夢を見るのは難しい境遇で育ったため、「頑張ったらいつか報われる」という考えを持ち合わせていません。とても現実主義です。

公益財団法人日本生産性本部の平成31年度の新入社員働くことの意識調査によると、働く目的の1位は「楽しい生活がしたい」。一方で、「自分の能力を試す」は下降傾向にあります。また、「人並み以上に働きたいか、人並みで十分と考えるか」という質問に対し、「人並みで十分」と答えた人が6割以上、「人並み以上に働きたい」と答えた人が3割以下にとどまり、この差は年々大きくなっています。

3つの時代背景が構成した令和の新入社員の特徴

指示されたこと以上はやらない安全パイ

彼らは比較的大人しくて素直なので、指示をしたことに対してほどほどのレベルでそつなくこなします。この「ほどほどのレベル」というのがまた曲者で、本人は100%で取り組んでいるが、上司から見ると80%くらいに見える、というところにギャップが生じます。理由は、新入社員の特徴にあります。

彼らは基本的に受け身で、「言われたことだけを、きちんとやること」が良いことだと思っています。ギリギリのところまで精一杯やりつくすという概念は、彼らの辞書にはありません。なぜなら、人より評価されるように頑張った結果、嬉しかった、評価されたという体験をしてきていないからです。

否定されないように、間違わないように、無難に安全に正しいことをやることで、身を守ってきたのです。それが、そこそこで満足するという感覚に至るわけです。「手つなぎゴール」に象徴されるように、横並び一直線で進むように教育されてきました。このため、他の人がやらない未知の領域に自ら飛び込むことは苦手で、人からの批判を恐れます。

 

自分基準思考に囚われている

なんでも検索することが当たり前の世代。表面的な知識は豊富で、「自分は物知りだ」思い込んでいる節もあります。そのため、人の意見を聞くよりも、自分の解釈で物事を考えがちなので、周りが期待したものと異なるアウトプットをする可能性があります。

確かに検索力には目を見張るものがあり、彼らは1つ興味を持つとそこから関連する情報を連鎖的に見つけ出すことに非常に長けています。一方で、自分で考える力が鍛えられておらず、思考の深度や幅が不足しています。検索結果は人の出した答えであって、自分の考えではありません。

 

対面コミュニケーションが苦手

SNSで育った世代の彼らにとって、「好きな時に好きな人と好きな分だけとる」ことがコミュニケーションの前提です。嫌な相手からの電話は出ない、言いにくいことはメールで済ませる…など、「異質で自分を否定されるであろう人」との関係は極力持たないという選択が出来るようになったのです。

そのため、考え方が異なる人との関係を築くことは大きなストレスであるため、避けようとする傾向があります。一方で、心理的安全性の保たれた関係性のなかでは、相手に貢献しようとします。また、誰かに褒められたい、感謝されたいといった思いが強い一方、人間関係に摩擦が起きることを恐れ、つながりたいのにつながれないジレンマを抱えています。

いまどき新入社員のモチベーションを上げるコツ

いまどきの新人は指示された以上のことはやらないかもしれませんが、言われたことは実行するわけですから、とても素直で従順な人が多く、一生懸命です。

目の前の指導者が自分に一生懸命関わってくれていれば、なおさら「その人の役に立ちたい!」という思いから、より頑張ることができるので、面倒見の良い先輩なり上司なりをつけてあげましょう。信頼できる人がいたり、素のままの自分を受け入れて認めてくれると、承認欲求が強い彼らはその人のために頑張ります。目の前の人が自分を受容してくれる安心感を得られたときに、強いエネルギーを発揮します。

また、彼らは得た情報を元に自分で考える能力は持ち合わせているのだから、まずはこちらから適切な情報を与えてあげましょう。そして、「正解はすぐに出るものではない。自分で考え、仮説を立てて実行し、検証していくことが求められている」ということを伝えてあげることが大切です。

このように、いまどきの新入社員の短所に見えるところでも、捉え方を変えることで、長所として育むことができることがわかります。新入社員を育成する側も新入社員を積極的に知り、彼らの可能性を見る視点に切り替えることができれば、単なる短所を指摘するだけの指導から、長所を伸ばす関わりへと変えることができるでしょう。

新入社員の成長を促す一番の方法

新入社員がモチベーション高く仕事に取り組むようにするためには、「このためなら頑張れる」という動機を言語化することが重要です。動機を言葉にすることで、新入社員の主体性が育まれ、自ら行動して知識やスキルを得ることができるからです。

オススメの方法が日報です。日報は、自分の行動や考えを文字に落としてみるという、一番シンプルな内省手段です。1日を振り返ることで、新たな発見・気づきを促進したり、振り返りの習慣を身につけることができるだけでなく、問題意識を持ちながら仕事の進め方を改善できるようになます。また、目標に対していま自分がどこにいるのかも明確になります。

 

新入社員の成長を促す日報テンプレート

新入社員を育成するには、どうやって進めればよいかを自分で考えさせ(Plan)自分で行動し(Do)振り返り(Check)次に活かす(Act)という、いわゆるPDCAサイクルを回せるテンプレートを設定すると良いでしょう。

PDCAサイクルの日報の画像

こうして毎日日報を書き続けると、表現力の引き出しが増えて、文章力がつきます。事実や考えを言語化できないと、顧客への提案もできません。実践を通じて得た学びをもとに、どうしたら次はうまくいくのかを自分で考えさせることで、主体性を持たせることができます。とはいえ、これらは新入社員が1人で行うのではありません。上司や教育担当者と一緒に振り返ることが重要です。

 

日報を通じてコミュニケーションを図る

「日報=部下が上司に報告する」という一方通行のものにするのではなく、大切なのは日報を通じてコミュニケーションを図ること。新入社員がPDCAを回せるように手助けをしてあげましょう。一番ベストな方法は、毎日日報にコメントしてあげることです。

いまどきの新入社員は、優越感に浸ろうとして褒められたいのではありません。ずっと横ばいの社会の中で生まれて育ってきているため、ちょっとでも失敗したら自分は必要なくなってしまうのではないかという危機感があります。だから、「君の居場所はここだよ」と認めてもらいたいのです。

ですから、日報をただ読むのではなくちゃんと返信する、『ありがとう』『よくやった』『助かるよ』と励ましの言葉をかけたり、一緒に改善策を考えるのもいいでしょう。

そうすることで、「上司はちゃんと自分を見てくれている」と安心し、承認欲求も満たされます。日頃からきちんとコミュニケーションが取れていれば、アドバイスも素直に聞き入れられるようになります。

 

日報は新入社員の心理状態が見える

毎日日報を読んでいると、ちょっとした変化も日報から読み取れるようになります。例えば、日報の内容が濃かったのに薄くなってきた場合、そこには3つの原因が考えられます。

  1. 忙しすぎる 
  2. モチベーションが落ちている
  3. 怠慢

その変化に気付くことができればすぐにフォローできるので、突然退職するということもありません。理想的なのは、チームや職場の全員で日報を共有すること。みんなで新入社員の業務の進み具合を確認するだけでなく、コミュニケーションを円滑にし、抱えている悩みなどの内面的なケアーも可能になります。

いまどきの新入社員が持っている特徴を「短所」と決めつけずに、彼らの特徴を理解しましょう。そして、新入社員の想いやヤル気に目を向けて、彼らの可能性を伸ばすような施策を行うことが育成のポイントです。

まとめ

コミュニケーションを取りながら毎日の行動を振り返ることで、新入社員だけだけでなく、教育担当者も成長することができます。あなたのチームでも、新入社員教育に日報を活用してみませんか?15日間無料トライアルを実施していますので、まずは無料でお試しください。

 

お気軽にご相談ください