2020年7月15日ウェビナーレポート「日報は業務報告ではない。業績拡大を実現するコミュニケーションツールだ!」
2020年7月15日(水)に開催した、日報アプリgamba!のWEBセミナーレポートをお届けします。
当日は、総勢120名の方にご参加いただきました。記念すべき第一回のゲストは、九州の同業者の中でもトップクラスの太陽光発電システム施工・販売会社である鈴木電設株式会社の鈴木健太代表取締役。
withコロナの中でも、日報で業績拡大を続ける秘訣を、gamba!代表取締役 松田充弘との対談方式でお話いただきました。
紙やLINEの日報は定着しなかった
日報を始めようと思ったきっかけは?
もともと創業が父で自分が専務という形で始まった会社なんですが、私が専務だった時代は、社員からすごく報告が上がってきたんですよ。
仕事の内容だけでなく、誰がフラれたとか、誰が結婚するらしい、といったプライベートなことまで。(笑)
あはは! すごく仲良かったんですね。
ところが、3年前に自分が代表になった瞬間から、そういった報告が全く上がってこなくなったんです。
ことあるごとに『何かあったら言ってくれ』と言っていたにもかかわらず…。
報告がないからうまくいってるのかと思いきや、実は現場の方で離職やクレームなど色々問題が起きていて。
経営者は孤独ですからね…
今までこんなことなかったんですよ。 だから、
『このままではいかん!報告する習慣をつけないと』と思い、まずは紙の日報を始めました。
最初からみんな日報をちゃんと書いてくれましたか?
『まーた、二代目の馬鹿息子が日報なんかを始めよった。』と思われたようで(笑)、最初はまったく書いてくれませんでしたね。
だんだん書いてくれるようになった頃、自分が出張で2~3日会社を不在にしていると、机の上が山のように日報が溜まっていて。
当然、その日報には返信しないとなると、自然とみんな書かなくなりました。
日報が続かない理由の第一位が、日報に誰からも反応がない、というものなんですよ。
その通りでした。それで次にLINEでやってみることにしたんですが、夕方になるとみんながババっと一気に報告してくるので、ひとつひとつ返信ができなくて。
従業員が23人もいると誰が出したか出してないかがチェックできないし、真面目に書いている人が馬鹿を見るような感じになってしまい、これまた続かなかった。
そんなときにgamba!を見つけたんです。
日報テンプレートは社員の成長に合わせて更新している
日報のグループは部署ごとに分けていますか?
ひとつです。
最初は分けていましたが、みんなで互いの頑張りを見た方がいいと思ったからです。
テンプレートは職種によって変えていますか?
はい、職種によって変えています。
例えば、現場の職人の場合は複数名で作業するので、『○○に感謝』という項目を設定して、感謝に重きを置いています。
営業は『断りワード』という項目を設定して、お客様の声を拾うようにしています。
そのテンプレートは誰が作っているんですか?
私が毎月更新しています。
例えば、この営業担当者は次のステージへ行かせようと思ったら変えています。
上席になるほど内容が深くなるという感じですね。
日報テンプレートを最適化していくことはとても大事ですね。
ずっと同じだと、飽きてマンネリ化してしまうんです。社員の成長具合によって課題も変わるので、微修正していくことが重要です。
理想のテンプレートは、PDCAサイクルを回しやすい項目です。
また、飲食や美容師といった店舗型サービス業は専用パソコンがなく、従業員はスマホで操作することが多いんですよ。
だからチェックボックスやプルダウンを使ってなるべく文字入力を減らす方法がおすすめです。
日報継続の秘訣は、評価への連動とレスポンス
どうやって提出率100%になったんですか?
「社員が日報をなかなか書いてくれない」「書かないメンバーがいる」「途中で止まってしまう」といったことに悩む経営者は多いです。
うちも最初はなかなか書いてくれなかったので、賞与の評価制度に「日報の提出」という項目を入れたんです。
3ヶ月で10回以上出さないとマイナス10ポイント、5回以内ならマイナス5ポイントというポイント制にして、全体のポイントを賞与額で割って「1ポイント幾ら」という形でやっています。
出さないメンバーには、『とにかく出せと。なんでもいいから書くように!』と口すっぱく粘り強く言い続けてきましたね。
なるほどー!賞与で加算されるなら書こうという気持ちになりますよね。 他にも何か工夫されましたか?
ちゃんと書いてくれた人には、いいね!やコメントで即レスしました。
内容についてはあまり言わなかったですね。
今日がんばったこと、今日覚えたこと、お客様の声とか、何でも良しとしました。
すると、次第に内容の精度が上がってきたんです。
全員へのレスポンスはご自身でやっているんですか?
当然、夜は会食や飲み会、キャバクラとかも行きますよ(笑)。
でも帰りの代行車の中だったり、それこそトイレに入っている時間を使って返信しています。
トイレからも!(笑)。大変じゃないですか?
今は便利ですよ、スマートフォンでボイス入力ができますから。 そこまで返信にこだわる理由は何ですか? やっぱり社員は社長のことを見てますよ。特に新卒メンバーは、社長から直接コメントもらうことってないと思うんですよね。 きっと「社長がちゃんと見てくれるから書こう」という気持ちになるんでしょうね。 もちろん、私も日報書きます。 毎日コメントすることで、社員の方々から反応はありますか? さすがに『いつもコメントしてくれてありがとうございます』というのはないですよ(笑)。
スマホにに向かって『雨の中ありがとう!』とか『暑い中ありがとう!』『明日もよろしく!』とコメントをしています。
そうすると、社員は『社長、こんな時間までがんばって働いてるんだ!』と思ってくれるんですよ。
まさかキャバクラから返信してるとは思っていないでしょうね。(笑)
だからこそ、自分に関心を持ってもらっていると思わせるのが大事だと思うんです。
『頑張ったことをアピールしなさい!』と常に言っているので、「今日こんなことがんばりました」という報告には『ありがとう』と感謝を伝えるようにしています。
泥臭くやることが大事だと思いますね。『君の頑張りをちゃんと見てるよ』というメッセージが必要だと思います。
鈴木社長ご自身も日報を書いていらっしゃるんですよね。
社長が日報を書いてるのに、自分も書かないわけにはいかないと思うんでしょうね。
でも、離職率が下がりましたね。
『この子、悩んでるな』というのは日報で分かるんですよ。日報の内容が暗くなるから「あれ?」となる。
そういう時は、サシで飲みにいったりします。 実際に話を聞いてみると、大抵悩んでたり、壁にぶち当たったりしているんですよね。
職人さんの声から売上に繋がることが増えた
たいていの場合、職人と営業って、仲が悪いんですよ。
そして、営業と内勤の仲も悪い(笑)
営業と営業事務がうまくいっていないという話はよく聞きますね。
昔もうちはそうでした。でも、仲が悪いんじゃなくて、お互いの仕事の内容を知らないだけなんですよ。 gamba!で日報を共有することで、互いの苦労を知れたわけですね。 職人が太陽光をつける工事をしていたところ、お客さんが『実は給湯器も買い換えようとしてるんだよね』という話をぽろっとしてきたそうなんです。 現場がお客様の声をキャッチアップして提案につなげることで、連携プレーができたんですね! お客さんと一番距離が近いのは職人なんですよ。 口頭の報告だと、お客様の声はなかなか上がってきませんからね。 だからうちでは、日報テンプレートに『お客様の声』を設定しています。
例えば、営業が『職人さんが暑い中がんばってすごく丁寧にやってくれました。ありがとう。』というお客様の声を上げることもあります。 クレームがあったとき、現場から上がってこないことに悩む経営者も多いです。 クレーム報告も大事です。 いわゆる”失敗事例”を日報で共有するというのは、書く側からすれば抵抗があると思います。 うちは職人同士仲がいいので、ネタとして「○○先輩がこんなミスをしました」と、わざと日報に上げてくるんですよ。(笑) それ大事です。 クレームや失敗をgamba!上で指摘してしまうと、その時点でgamba!が凍つき、いいことしか書かなくなってしまう。 上がってきたクレームには、『ありがとう!』と返信しています。 さすが! 器が大きいですね! 従来の日報は、部下が上司へ報告するクローズドのものでしたが、gamba!はSNSのように日報をシェアします。何か違いは感じていらっしゃいますか? 感謝を形にすることが増えました。 Q.レスポンスをし続けるコツは? A.寝る前にコメント返信すると決めています。 Q.一番活用しているgamba!の機能は? A.やはりコメント機能ですね。コメントできないと寂しいです。レスポンスが大事ですから。 Q.業績に変化はありましたか? A.工事現場は天気によって変わるので、gamba!で配置転換の連絡をしています。工数削減できれば1人区減らせると何万円と変わってきますから。 Q.日報の改善点や、今後目指すことは? A.課題は、日報に対する上席のコメントが足りてないことですね。 『もっともっとレスポンスしてあげなきゃ、部下は育たないよ。』と日々伝えています。 最初から完璧を求めるのではなく、まずは社内コミュニケーションツールとしてやってみることが大事かなと思います。 鈴木社長がうまく日報運用できているのは、書いてくれた日報へのレスポンスだと思います。 次回のゲストは、全国33拠点にて人材サービス・アウトソーシングを展開している株式会社サンレディースの髙城竹正代表取締役。いかにして日報をコミュニケーションツール化させ、業績拡大を実現しているかを具体的な事例とともに紐解いていきます。 gamba!導入当初は社内の抵抗があり、特に役職者の方々から「なんで部下に自分の日報をみられなければならないのか?」という思いが強かったそうです。しかしながら現在は全社員で日報運用を行うことで、社内の一体感が醸成され、社員の離職率が劇的に改善されました。 ・現場のリーダーシップを発揮して、現場の声を反映していきたい など、特に中小企業・ベンチャーの経営者やマネジメント職の方におすすめです。 日 時:8月26日(水) 16:00-17:00 当日はQ&Aコーナーにて参加者の皆さまからの質問に回答をしていきますので、ぜひ日報に関する「モヤモヤ」を頂けましたら幸いです。 2012年より、日報アプリ「gamba!(ガンバ)」を提供しています。チームの結束力を高め、より良い成果を出すための環境を提供することで、多くの企業の変革を支援しています。10年以上のサービス提供、サポートの実績を誇ります。社内コミュニケーションや日報に関してはお任せください。
『ここの現場、こういう苦労があったんだ』とか、『営業の数字報告って毎日こんなに大変なんだ』という、”知らない不満”というのが大きような気がして。
他にはどんな変化がありましたか?
そこで、「お客さんが給湯器の買い替えを検討しているそうです」という声を日報にあげて、営業に繋いでくれたんですね。
後日、営業がお客様のもとへ請求書を届けに行ったときに、『給湯器をご検討されているんですか?』と声かけして実際に購入が決まりました。
営業には「なにか売りつけられるんじゃないか」と思ってなかなか本音を言わない。
でも職人さんには本音を話しやすいんでしょうね。
普段そういったことは聞けないから、すごく励みになるんですよね。お互いが、知らないところで他者から褒められていることを知るのってすごく嬉しいみたいです。 失敗を報告しやすい雰囲気作りが大切
全社で共有されるので、職人のミスなのか、製品の欠陥なのかがわかる大事なポイントです。
うちも最初は上がってきませんでしたよ。
そのたびに「なぜ書かないんだ?」と言い続けた結果、書いてくれるようになりました。クレーム自体は仕方がないけど、報告のスピードが大事ですから。
書きやすい雰囲気作りなどありますか?
SNS形式の日報ならではの遊び心ですね。紙だったらわざわざそんなこと書きませんから。
そうするとネガティブ情報が上がってくなくなるので、経営者は裸の王様になってしまいます。
クレームや失敗を上げやすい雰囲気をつくることがとっても大事なんですよね。
全員の頑張りを共有しすることで、「現場対応ありがとうございました!」など、当たり前のことに感謝するだけで、コミュニケーションがスムーズになり、職場の雰囲気はグンと良くなりましたね。ウェビナー視聴者からの質問コーナー
時間がない時はスタンプ。出張でどうしても時間がない時は、妻に返信を手伝ってもらっています。
また、災害で物の納期にが遅れることもあるんですが、そういった細かな情報共有が経費削減に繋がったりもしています。
gamba!は1人980円ですから、だいぶ元は取れてます(笑)。
あと、営業の数字が悪いときに職人が励ましの言葉をかけたり、些細なことかもしれませんが、支え合う気持ちは売上にも影響していると思います。
今後は、日報テンプレートやKPIは部門長が作っていくようにシフトしたいですね。 最後に視聴者のみなさんへ
社員も、社長や上司に評価してほしいと思っているはず。1日10分くらいで30人分はレスポンスできるから、そこは頑張ってほしいですね。
社員に正しさを求めるのではなく、遊び感覚で始めてみるのがいいと思います。
まずは日報を習慣化すること。それから内容の精度を上げていくといったように、段階を踏んでいくことが大事だと思いますね。
会食後、寝る前、とにかくレスポンスすることが継続に繋がっている。忙しい時は、スタンプやいいね!だけでもOK。
大変だけど覚悟をもって取り組んでいただけると、いい日報運用ができます。 次回のセミナーは2020/8/26(水)
セミナーお申し込みはこちら→https://gamba-20200826.peatix.com/
▼こんな方におすすめです
・情報共有や連携を強くして、社内のコミュニケーションを活性化したい
・メンバーの日々の仕事の成果やパフォーマンスを見える化したい
・オンラインツールを活用して業務の効率化をしていきたい
・日報を活用した、社内コミュニケーションやメンバーマネジメントに興味関心がある
参加方法:zoom ※視聴URLは前日までにご案内いたします
参 加 費:無料
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