2020年9月17日ウェビナーレポート【不況を乗り越え6年間で事業規模13倍に!】今を支える新規事業のヒントは「日報」から
2020年9月17日(木)に開催した、日報アプリgamba!のWEBセミナーレポートをお届けします。
第3回のゲストは、製造業に加えて製造業向けの人材派遣も展開している
三陽工業株式会社の井上直之代表取締役。
三陽工業がいかにして日報をコミュニケーションツール化させたのか、
どのように業績拡大を実現しているかを、
gamba!代表 松田充弘との対談方式でお話いただきました。
目次
社長の私自身が最大のgamba!ユーザーになる
最初に日報を始めたきっかけを教えてください。
導入前は紙で日報運用をしていたのですが、
日報の提出し忘れる社員が多く
「日報どうした?」「すみません、忘れてました。」
というやりとりを繰り返していたので、これじゃいかんと思っていました。
また、新しく営業所を開設して営業メンバーが増えるにつれて、
それぞれがどんな感性を持ち、どんな動きをしているのかが見えにくかったため、
紙の日報に限界を感じてgamba!を導入することになりました。
エクセルの日報からgamba!に変えたことで、
すぐにみなさん提出してくれるようになったのでしょうか?
「はい。」と言いたいところですが、そうはいきませんでした(苦笑)。
そもそも習慣化されていなかったからでしょうね。
いまは毎日全員が提出するようになったとお伺いしていますが、
どのような工夫をされたのですか?
まずは、「我々の目標を達成するためにgamba!を使う」
ということを周知しました。
そして、自らが積極的に発信するようにしました。
社員に日報を書くように言っておきながら自分は書かない、
と言うのは示しがつきませんからね。
井上社長ご自身がが最大限に活用する、ということですね。
日報継続のコツはレスポンス
日報は、必ず当日に目を通しています。
もちろん全員にコメントすることはできないけれど、
「確認したよ」の意味で、いいね!を押しています。
既読機能があるけれど、せっかく社員が考えて書いてくれている日報なので、
敢えてそうしています。
社長自身が日報を書き、社員の日報はその日中に目を通し、レスポンスをする。
これが全員参加型日報の秘訣なんですね!
一方で、日報を書くことに抵抗がある社長さんも多いようです。
毎日日報を書くことは、そんなに大変ではないですよ。
日々の振り返りであったり、翌日の動きに関する発信は
経営者なら誰でもやっていることだと思うんです。
あとは、10分費やしてそれを文章にするだけなので
気軽にやればいいんじゃないかと。
なにしろgamba!は過去のデータが残っていくので、
「3年前の自分は何を発信していただろう」
「1年前は何を考えていただろう」
と過去を遡ることができるんですよ。
たまに読み返すんです。ちょっと恥ずかしいですけど(笑)。
いわゆる記録が残るということだけでもすごくプラスになるので、
些細なことであったとしても毎日発信し続けるべき
だと思いますね。
社員の日報を読むのが毎日の楽しみ
それにしても、毎日社員150名の日報にレスポンスするのは
大変かと思うのですが、何がモチベーションになっているんでしょうか?
習慣になっているので、大変さは全く感じないですね。
導入当初は、何時までに提出するという期限を決めていなかったので、
深夜に提出する社員もいました。
投稿されるたびに随時チェックしていたので、確かに大変でしたね。
そのため、19時まに日報を提出するというルールを決めたところ、
一気に読めることができるようになり、大変ではなくなりましたね。
むしろ日報を読むのが待ち遠しいくらいです(笑)。
社員の日報を楽しみにされているんですね!
TwitterやInstagramといったSNSをやっている経営者も多いと思うので、
私はその時間をgamba!に費やしているということです。
人って好きなことをやっている時間は、大変とは感じないと思うんですよね。
私にとっては、仕事=娯楽。
だからそこで起こることは、全く苦痛ではないんですよ。
社員からの何気ない情報がすごく重要
この6年間半で事業規模を13倍にするというのは
並大抵な努力ではないと思います。
そんな中、gamba!はどのように寄与したとお考えですか?
本人が何気なく書いた日報が、私にとってはすごく大事な情報だったり、
大きな気づきだったりすることが非常に多かったことです。
現場で何が起きているか把握しやすいだけでなく、
私がいま考えていることや昔の経験談も発信できるので、
情報が取りやすいツールだなと。
社員からの何気ない情報を拾い上げることで、
新規事業や営業先を開拓といった
大きなビジネスチャンスのタネになっていたんですね。
情報を取りに行くというよりは、
自然に情報が取れる環境をgamba!が作ってくれているという感じですね。
例えば新規営業の場合、アポ取り、訪問して、報告書を書いて…
これらの流れには何日かのタイムラグがあります。
でもgamba!の場合、訪問したその日、遅くても翌日には
報告書が上がってくるので、タイムリーに状況が理解できます。
ですから、常に情報が取れているという感覚があります。
「このお客さんにはこんなアプローチができるんじゃないか?」とひらめくことも多いです。
コロナ渦で今まで見えなかったものが見えた
営業以外の部署でも日報を書いていらっしゃいますか?
はい、全員日報を書いています。
経営管理部は、課長が1週間の振り返りを投稿し、
部署内のキャッチボールが生まれています。
それを私が読むことで、良い点や不足している点が見えてきます。
自然と情報をキャッチできるので、経営者としてめちゃめちゃありがたいですね。
上司と部下だけでなく、拠点の異なるメンバー同士、役職者間での
縦横斜めの情報を簡単かつタイムリーに取得されていらっしゃるのですね。
たとえ社員数が1000名になったとしても
私はgamba!の日報を見ると思います。
むしろ、見ておきたいです。
すごく分かります。
私たちgamba!も「笑顔ではたらく人を増やす」という理念を
掲げて事業運営していますが、いくら経営者が理念を掲げたとしても、
実際に実現するのは現場だし、お客様に対してどれだけ支援が
できるかで実現できたかが決まるので、
どのようなお客様にどれだけできているのかというのは
やっぱり見たいですよね。
新型コロナウイルスの影響で世の中が不景気の中、
今後の経営についてどう進めていこうとしているか
お聞かせください。
我々もコロナ渦で上期は大きく影響を受けました。
リーマンショックから今日まで右肩上がりで来ましたが、
今年は前年比を下回る予定です。
全力で走り続けてきましたが、いったん踊り場に立ち、
膝を曲げて屈んでいる状態です。
しかしながら、たくさんの学びと気づきがあり、
今まで見えなかったものが見えたりもして、
地に足がついたと感じています。
あと2~3年は試行錯誤が続くでしょうが、
屈んだ膝を思いっきり伸ばす時が必ずやって来ると思っているので、
そこに向けた行動の積み重ねをしていきたいですね。
ジャンプするときに一度屈んだほうがより遠くに飛べると言いますが、
今はまさにそのタイミングということですね!
目標は全国に拠点を作ること
今後の目標は何でしょうか?
現在、営業が20拠点、製造が8拠点ありますが、
それぞれの拠点を全国展開することを目標に掲げています。
最近はミドルマネジメント層に仕事を少しずつ任せて、
私は本来やるべきことに注力しています。
gamba!始めた頃、経営者仲間に「右腕作らなきゃあかんで」と言われていたのですが、ようやく実現できているところです。
では、事業拡大のヒントをまとめると
①社員の日報を能動的に取りに行く
②レスポンスを欠かさない
③自らも発信をする
以上3つが、井上社長が大事にされている日報運用のポイントですね。
本日は貴重なお話をしていただき、ありがとうございました!
視聴者のみなさまからのQ&Aコーナー
それでは、セミナー視聴の方々からいただいた質問に
回答お願いします。
まず、社員から井上社長の日報にどんなコメントが来ますか?
僕の日報に対するリアクションは、少ないですね。
恐らく、ちょっとした気遣いからだと思いますが、
もっともっとリアクションがほしいですね!
先日、「日報は上司が読むものなのに、(笑)や絵文字を使っていいのか?
という話を耳にしたので、「全然いいよ!」と。
だから、部長や私が積極的に絵文字やスタンプを使うようにしています。
上席の方が使えば心理的ハードルが下がって
他のメンバーも使いやすくなりますからね!
松田社長の日報には社員からどんなリアクションが来ますか?
僕も井上社長と同じで、日報に毎回コメントが入るというはないですね。
僕も自分が書いた日報にいいね!がつくと嬉しいし、
「誰がつけてくれたのかな?」と見てしまいます。
そこは経営者もメンバーも一緒ですよね。
自分が書いたものにレスポンスしてくれると嬉しいし、
書くモチベーションにもなります。
このウェビナーをご覧になっている三陽工業のみなさん、
ぜひ今日の日報から井上社長にスタンプや絵文字を
送ってください!!
ぜひお待ちしています。(照れ笑い)
時間がなくて日報を書けない…
考えを言語化するのが難しくてペンが進まない…
そういった方へのアドバイスをお願いします。
入り口はなんでもいいと思うんです。
「めっちゃ疲れた」とか「今日の昼ごはんはこうでした」とか。
まずは何でもいいから文字を投稿する。
あとはそこからブラッシュアップしていけばいいので、
やりながら考えればいいと思いますよ。
日報の書き方について。
何か社員のみなさんにアドバイスされたことはありますか?
導入当初はフリーで書いていましたが、統一感がなく見にくいのが難点でした。
それで、「本日の予定、今日の気づき、明日の予定」という
簡単なテンプレートのベースを作り、
部署毎に項目を付け足すなどアレンジしています。
もし、今日の気づきを特に書くことがなければ、
天気でもいいし、笑ったこと、お客さんと話したことなど、
まずはやってみるといいのではないかと思います。
そう考えると楽になりますね!
どうしても「日報=仕事に纏わることを書かなければいけない」
と思いがちなので。
Twitterでつぶやく感覚でいいと思いますよ。
一般事務や管理部門のメンバーには
どんな日報を書いてもらっていますか?
基本フォーマットである
「本日の予定、今日の気づき、明日の予定」に
TODOリストを入れています。
管理課は毎月千数百人分の勤怠データを処理するのですが、
毎日gamba!に進捗度合いを入れてもらっているので
見える化できています。
わざわざ順調に進んでいるか確認する必要がないので
とても便利です。
日報=営業が書くというイメージですが、
事務部門の方にも気づきやタスクを共有してもらうことによって、
しっかりコミュニケーションもはかることができるということですね。
ちなみに、日報運用がしやすいようにルール化していること
はありますか?
決めているのは2つ。
①テンプレートに沿って書く
②19時までに投稿する
ありがとうございます!
では最後に、お二人から視聴者のみなさんへメッセージを
お願いします。
日報が習慣になって当たり前になっていましたが、
今回あらためてgamba!を見つめ直すいい機会になりました。
もし今この瞬間にgamba!が使えなくなったとしたら、
めちゃめちゃ気持ち悪いのと同時に、
すごく効率が落ちてしまうなと気づかさせていただきました。
メールや紙の日報なら無料なので、検討してやめるひとも多いでしょうが、
とりあえずやってみるのがいいと思います。
井上社長は、絶対にミッションを実現される方でいらっしゃるな
と、改めて感じました。
これからも製造業から日本を元気にしていただきたいですし、
gamba!が影の地下となって下支えできたら嬉しいです。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
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