出来事の羅列になってませんか?日報は「明日の行動予定」がカギ
日報は、その日やったことの事後報告だと思っていませんか?日報の一番重要なポイントは、実は「明日何をするのか?」という行動予定にあります。日報は、部下と上司の大切なコミュニケーションツールです。日報の書き方を見直して、次の仕事に生かせるように工夫するためのポイントを紹介します。
「出来事の羅列」日報は誰も嬉しくない!
日報が、「今日、このお客様に◯◯を提案をしました」や「このお客様からこんな情報を得ました」「◯件アポイントを獲得し、◯件商談してきました」といったその日したことを羅列するのみの内容になっていませんか。
このような日報では、日報を書く側としても、自分の行動を上司に監視されているようで、あまりいい気分はしません。ただ内容を羅列するだけでは「週末にまとめて書けばいいや!」となってしまい、上司もタイムリーなフィードバッグや情報のキャッチアップをすることができません。
日報が形骸化する1番の理由は「お互いに意味のない形式的な日報を作成しているから」。このような仕事内容を羅列するだけの日報からは、次の行動につながる知見は生まれません。部下も書くことを面倒くさがってしまい、上司もただ眺めておわり、という日報では毎日作成している意味がありません。
日報には「行動予定」を書く!
日報に、次の行動予定を記載しましょう。「今日、このお客様に◯◯を提案をしました。」は「お客様の感触が良かったので、次回は◯◯をします。」に、「今日は電話でアポを2件とりました。」は「明日は3件とることを目標にします。」といったように変化します。
これによって単なる作業項目の羅列に過ぎなかった日報が、行動計画表に生まれ変わるのです。毎日の日報を作成する中で自然と次の目標ができ、やる気が生まれます。小さな変化ですが、すべての人がこのように日報を作成すれば、会社全体としても次の目標や行動が予測でき、次の日に「できた」「できなかった」という反省や評価もしやすくなります。
上司が日報で的確にアドバイスできるように!
行動予定を日報に記入するメリットは、上司がフィードバックを与えやすいことです。行動予定があることで上司は、「それでは、◯◯の事例を参考にしておくように」「この件については〇〇さんに聞いてください」といった具体的なアドバイスを与えられます。
その日したことの羅列では、上司は「おつかれさま」としかコメントできなかったものが、行動予定があることでアドバイスがより実際の業務に役立つものになります。
また上司としても、部下の次の行動や問題点を把握しやすく、やる気や目標をおさえることができるので評価にもつながりやすくなります。上司が的確なアドバイスをできることによって、部下も「毎日日報を提出しよう」と書く意欲が生まれます。
日報の書き方を見直して、次の仕事に生かす工夫をしよう
形骸化している日報を、今日から見直してみませんか。その日の仕事を羅列しただけの報告だった日報を、行動予定を書くことに変えるだけで、次の仕事に生かすことができるのです。ほんのひと手間で、日報が重要なツールへと生まれ変わります。日報は毎日のことなので、できる限り手短に手早く報告するのがベストです。
かといって、今日の作業の内容や出来事を事務的に書くだけのためのものでもありません。日報は、事実は事実として簡潔に伝えつつ、今日一日の仕事の中から得た気づきや学びを振り返ることで、より仕事のレベルを高めるツールです。
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