エクセルで使える日報管理テンプレート8選!作り方やメリット、デメリットを徹底解説

この記事では日報の意義を踏まえつつ、フォーマットの例をご紹介します。Excelで使用できるフォーマットファイルを無料で提供します。自社で日報フォーマットを作成する際のポイントもご紹介します。
目次
Excelでの日報の作成方法
まずは、Excelでの日報を運用する際に抑えておきたい2つのポイントとその理由についてお伝えします。以下の2つをしっかり考えて展開しつつも、運用してみて柔軟に変化することも求められます。
項目を決める
一つ目の日報作成のポイントは情報整理と設計です。日報は、業務の進捗や課題を共有するツールですが、Excelでの日報運用においては共有だけでなく「分析する」という要素も考慮して設計が必要です。効果的なExcel日報は、以下の2つのポイントが重要です。
- 情報整理:誰からどんな情報が欲しいか、誰がどんな情報を求めているかを明確にする
- 情報源:作成者自身、上司、同僚、部下など
- 情報内容:業務内容、進捗状況、課題、解決策、提案など
- 情報ニーズ:役職、業務内容、立場によって異なる
- 設計:情報整理に基づいて、日報の構成を考える
- 項目:日付、作成者、部署、役職、業務内容、進捗状況、課題、解決策、提案など
- 視覚化:画像、グラフ、チャートなど
- 個別化:役職や部署に応じて項目を変更する
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テンプレート(フォーマット)を作る
二つ目のポイントはテンプレートの作成です。使いにくいテンプレートだと、記入の負担が大きくなり、活用率が低下してしまう可能性があります。項目を検討したら、それをどう落とし込むか、落とし込む際にどんなことに気を付ければよいかお伝えします。
1. 個別化で所有感を育む
やらされ感のイメージが強い日報はメンバーの所有感が大きなポイントです。所有感を持てる時というのは、自身が作成したもの、あるいはオーダーメイドで作ってもらったと感じられるものです。
そのため、情報整理を踏まえて日報項目を個別化しましょう。営業部なら顧客情報、開発部なら進捗状況など、部門ごとに必要な情報を明確にすることで、記入への意欲も高まります。
2. 関数で手間を省く
Excelは情報整理に便利なツールですが、無機質な画面は心理的な負担になりやすいものです。そこで、関数などを活用して日報作成の手間を省きましょう。
3. 分析しやすい設計
Excel日報は単なる記録ではなく、分析にも活用できてこそ真価を発揮します。そのため、最終的に分析しやすい設計も重要です。選択できるようにして表記ゆれを軽減したり、関数を用いて適切にデータを集計できるようにテンプレートを作りこんでいきましょう
【目的別】Excelの日報フォーマット
無料でダウンロードできるので、自由に編集してお使いください。
*Google Spreadsheet形式で提供しています。ダウンロードしてExcelなどでお使いください。
*一回の申込で8種類のテンプレートを一括して入手できます。
ベーシック日報

振り返りと反省、改善に主眼を置いた、ベーシックな項目が揃ったテンプレートです。
新入社員用
新入社員向けの項目で構成されたテンプレートです。新入社員の研修などにお使い下さい。

日報テンプレートのダウンロードはこちら(Microsoft Excel形式)
事務職用の日報テンプレート

事務系の職種で使いやすいテンプレートです。
作業日報

作業日報用のテンプレートです。(項目は日報テンプレートと同一です。)
工事日報

建設現場などでよく使用される項目を含んだテンプレートです。
工事日報(時間報告あり)テンプレート

建設現場などでよく使用される項目を含んだテンプレートです。時間報告付き。
営業日報テンプレート

営業職で使用しやすいように訪問数や訪問時間の項目が設けられています。
週報

週報で使えるテンプレートです。詳しくはこちらで紹介しています。
運転日報テンプレート

運転日報に関連するテンプレート一覧です。Word形式やExcel形式などさまざまなファイル形式で提供されています。
bizocean – 「運転日報」の書式テンプレート・フォーマット一覧
Excelで日報管理する際に必要なもの
日報をExcelで効果的に管理・運用するには、単なるフォーマット以上のものが必要です。適切な管理体制、情報の整理方法、そして継続的な改善の仕組みを整えることで、日報がチームの成長と業務効率化に貢献するツールとなります。ここでは日報管理を成功させるための3つの必須要素をご紹介します。
必要なもの1:明確な目的と運用ルール
日報を作成・管理する際には、まず「なぜ日報を書くのか」という目的を明確にすることが重要です。単なる業務報告だけでなく、個人の成長や組織の判断材料として活用するという視点を持ちましょう。PDCAサイクルに基づいた項目設計や、ファイル命名規則、保存場所、更新頻度などの運用ルールを事前に決めておくことで、情報の散乱を防ぎます。特にExcelでは最新ファイルの管理が課題となりやすいため、「日付_部署_氏名.xlsx」のような統一された命名規則を設け、共有フォルダでの管理方法を徹底することが効果的です。
必要なもの2:分析しやすいデータ構造設計
Excelの強みを活かすには、単なる記録ではなく、分析可能なデータ構造を意識した設計が必要です。日付、担当者、業務内容などの基本項目に加え、数値データ(訪問件数、売上、工数など)を設定し、後から集計・分析できるようにしましょう。また、プルダウンリストや選択式の項目を活用することで、表記ゆれを防ぎ、正確な集計が可能になります。さらに、月次や四半期ごとの集計シートを別途用意し、SUM関数やCOUNTIF関数などを駆使して自動集計の仕組みを構築すれば、日報データから業務改善のヒントを効率的に導き出せます。
必要なもの3:コミュニケーション促進の仕組み
日報は単なる業務記録ではなく、チーム内のコミュニケーションツールとしても機能します。そのためには、日報に対するフィードバックや質問ができる仕組みが不可欠です。Excelでの日報管理では、コメント機能を活用したり、フィードバック用のシートを設けたりすることで、コミュニケーションの場を確保しましょう。また、定期的な振り返りミーティングを設け、日報の内容をもとにディスカッションする機会を作ることも効果的です。さらに、「今日の一言」や「共有したいこと」などの自由記述欄を設けることで、業務以外の情報交換も促進され、チームの結束力向上にもつながります。
日報テンプレートの作り方
日報の意義を踏まえて作成する
日報を行う意義は大きく2つあります。
これらを踏まえて、テンプレートを設計しましょう。
- 個人の成長
本日行った業務を棚卸しして、今後より良く活動するためにはどうすればよいかを振り返る材料が日報です。
よって、日報のテンプレートにはPDCAサイクルに則った項目を中心に含めるようにしましょう。
関連記事:PDCAを基本からわかりやすく解説!
- 企業の適切な判断材料
現場の報告書類として、管理者が状況を正しく把握する材料が日報です。
管理を行うためにはどんな情報が必要かを明確にし、テンプレートの含めるようにしましょう。
関連記事:日報のメリットや書き方、業務での運用方法
テンプレートの基本的な作成方法
- 日報の目的を明確にする
営業職で行われる日報と、建築現場での日報では当然ながら目的も運用方法も違います。あなたが管理者で日報を運用する場合、なんのために日報を運用するのか、出来る限り具体的に考えておきましょう。 - 基本的な項目を設定する
日報の第一の意義は「振り返り」です。今日は何をして、どんな状況なのかを記載する項目を設定します。基本的にはPDCAサイクルに則って下記のような項目を設定することをおすすめします。- 本日の予定
- 実施した業務
- 良かった点
- 悪かった点
- (振り返りを踏まえて)今後行うこと
- 所感
- 管理に必要な項目を設定する
日報のもう一つの意義は「企業の適切な判断材料」です。
管理者として部下からどんな情報を得たいのかを考え、項目として設定しましょう。
例として代表的な項目を挙げます。- 営業系:訪問数、契約数、商談数、会議内容 など
- 建築系:稼働人数、稼働時間、稼働した資材 など
- 飲食系:各項目の販売数、接客対応数など
また、日報を通してコミュニケーションをしたい場合はどんなことでも書ける「フリースペース」を設けることもおすすめです。部下のプライベートな一面を知るきっかけになるかもしれません。
Excelで日報を作成するメリット
Excelで日報を作成するメリットをご紹介します。ほとんどの企業で使われているExcelだからこそのコスト面でのメリットと、幅広い業務で使用されているExcelだからこその柔軟性は、日報にも活かすことができます。
1. 追加コストが不要
Excelはほとんどの企業ですでに使われているツールであり、導入コストが不要です。そのため、無料で始められる点が大きなメリットです。ツール自体のコストもそうですが、すでに使っているメンバーが多い為操作方法のレクチャーなどのコストやタイムロスも低いです。
2. カスタマイズ性が高い
Excelは非常に柔軟性が高いツールです。項目やレイアウトを自由に設定できるため、チームや個人のニーズに合わせた日報フォーマットを簡単に作成できます。
3. データ分析に活用できる
集計機能やグラフ機能など、Excelのデータ分析機能を活用できます。過去のデータに基づいて業務効率化や課題解決に役立てることができます。
Excelで日報を作成するデメリット
幅広い柔軟性を持つExcelではありますが、表計算を主要な用途として開発されているツールであり、日報としての運用はそもそも用途外である認識を持つことが大事です。Excelでできること、できないこと(デメリット)を見定めた上で運用することが大事です。
1. 情報管理が難しい
Excelでは、最新ファイルがどれなのか、運用ルールを細かく設定、遵守する必要があることが多いです。散乱したり、古いデータが埋もれたりして、必要な情報を見つけにくくなる可能性があります。また、1日一人1シートで運用されることが多いので一覧性にも欠けるところがあります。フォルダ分けや共有方法など、情報管理の仕組みが必要です作りは丁寧に実施しましょう。
2. コミュニケーションが取りにくい
Excelは集計、分析する機能は大変充実していますが情報共有ツールとしては機能が限定的です。日報の内容について議論やコメントが必要な時はExcelだけで完結することは難しいので他の手法も併用して運用が必要です。
3. スマートフォンでの使用には適していない
Excelはスマートフォンで編集するには操作が複雑です。外出先で日報を作成・閲覧する必要のある業種、職種の場合は、専用のアプリやツールを検討したうえで、設計もシンプルなものにしていく必要があります。
Excelでの日報管理をする際のポイント
Excelでのメリット、デメリットを踏まえた上で、Excelで日報管理をするポイントをご紹介します。Excelでできないことに関しては関係者を巻き込んだ上でのルール決めが特に重要になります。ファイル整理などのルールをしっかりと決めることでExcelでの日報運用の利便性が格段に高まります。
1.項目テンプレートの準備と修正
会社や各メンバーの視点から、誰からどんな情報が欲しいかをしっかり検討していきましょう。項目を検討したうえで、各メンバーの実態に合ったテンプレートを設定することでうまく運用できます。これから日報を始める企業様、メンバーについては段階的に内容をリッチにしてくよう設計していくことも大事です。
2.分析・集計をする
Excelの大きな特徴の一つとして分析や集計に強いことが挙げられます。顧客の情報、工数管理、数字進捗管理など、Excelならではの日報の内容を設定して充実した情報管理をしていきましょう。
3.ファイル整理のルール
Excel日報で一番多いお悩みは「情報が探せない」といううことです。時には保存や編集の仕方である日の日報が消えてしまうこともあるようです。Excel日報には数値的な情報が入っていることが多いので、抜け漏れがないようにルールを設定して更新していくことで、正確な分析や情報共有に役立てることが出来ます。浸透まで粘り強くルールの周知をしていきましょう。
まとめ
Excelでの日報管理は導入コスト不要で始められますが、効果的な運用には明確なルール設定、分析しやすいデータ構造設計、コミュニケーション促進の工夫が欠かせません。ファイルの散乱や検索性の低さ、スマートフォン対応の難しさなどの課題を解決したいなら、日報アプリ「gamba!」がおすすめです。SNSのような直感的な画面で情報共有がスムーズになり、検索機能で必要な情報へすぐアクセスできます。日報を単なる記録から組織の「情報資産」へと進化させ、社内コミュニケーションも活性化する効果的なツールとして、ぜひ15日間の無料トライアルをお試しください。

2012年より、日報アプリ「gamba!(ガンバ)」を提供しています。チームの結束力を高め、より良い成果を出すための環境を提供することで、多くの企業の変革を支援しています。10年以上のサービス提供、サポートの実績を誇ります。社内コミュニケーションや日報に関してはお任せください。運営ポリシー