KPIについて簡単解説!設定方法、具体例・KGIやOKRとの違いをわかりやすく解説

最終更新日:2023年9月20日
KPIとは?ヘッダー画像

部長、会議で出てきた”KPI”って何のことでしょうか?

KPIとは目標を達成するために必要な指標のことで、例えば「期末までにお客様へ提案を⚪︎件以上行う」といったようなものが該当するよ。ポイントを解説するからしっかり覚えてね。

ビジネスに携わるうえで「KPI」という言葉はご存知かと思いますが、なんとなく理解している方も多いのではないでしょうか。

企業では上位の役職になるほど「数字で判断」する能力が求められます。
KPIの理解はマネージャーの資質に直結する重要な要素です。

この記事ではKPIの基礎として、意義や設定方法などをわかりやすく解説します。

KPI(重要業績評価指標)とは

  • KPIは「Key Performance Indicator」の頭文字を取ったもので、「重要業績評価指標」と訳されることが多いです。
  • 「Key Performance = 事業成功の鍵(達成したい目標)」をIndicator =  数値で表したもの」と覚えると理解しやすいです。
KPIとは事業成功の鍵を目標数値で表したもの
中尾隆一郎著/最高の結果を出すKPIマネジメント より引用

KPIを設定するメリット

  • 目標に向けたアクションが明確になる
    「いつまでに・何を・どれだけ」行えばよいか分かるようになります。
    業務の生産性が上がり、達成感も向上します。
  • 現在の状況が分かるようになる
    チームでKPIを共有することで活動状況が測定しやすくなり、「自分のチームはどこに向かおうとしていて、問題なく進んでいるのか」が分かりやすくなります。
  • 改善のヒントを得られる
    結果と原因を分析することで、次のアクションに活かせるヒントを得ることができます。

関連用語

  • CSF (Critical Success Factor):
    最終目標(KGI)を達成するために一番重要な要素。
    例えば売上げアップをKGIと設定しているA社の場合を考えてみましょう。
    売上は「提案数」×「販売金額」×「受注率」というように分解することができます。
    これらのうちA社では提案数を改善できそうなため「提案数」をCSFに設定します。
  • 一番重要な要素(CSF)をいつまでに、どの程度実施すればKGIを達成できるのかを表したのがKPI

    「KPIを達成していればKGIも達成できている」という関係性です。

  • KSF(Key Success Factor)
    目標達成に必要な重要な要因を指します。つまり、企業やプロジェクトが成功するために必要な要因を抽出する手法です。
KPI,KPI,CSFの関係図

※「最高の結果を出すKPIマネジメント」をもとに作成

KPIの具体的な設定方法

  1. 最終ゴールを確認
    メンバー全体とゴールを明確にします
    企業なら「今年度末までに利益◯円達成」、営業チームなら「期末までに売上◯円達成」などが該当します。
  2. 現状とのギャップを確認
    ゴールが明確になったら、次は現状とのギャップを確認します。
    現状のまま進むと、ゴールとの差がどのくらいあるのか予測しましょう。
  3. プロセスの確認・モデル化
    現状のまま進むと売上目標(KGI)を達成できない状況を考えてみます。
    この場合、売上向上の施策を考えなくてはなりません。
    施策を検討するために売上が構成される要素を分解(モデル化)します。
    • 売上が構成される要素は一般的には「販売数量×平均販売単価」で表現できます。
      「販売数量」をより細かくすると「提案数×受注率(CVR)」と表現ができます。
    • 結果、売上は「提案数」×「受注率」×「平均単価」と表現ができます。
  4. CSFの設定
    売上向上のために「提案数」×「受注率」×「平均単価」のいずれかを改善する必要があります。
    この中から一番重要な要素をCSFとして設定します
    CSFの設定方法は様々ありますが簡単な目安として、「向上しやすい要素はどれか?」という観点で検討すると理解しやすいです。
  5. KPIの設定
    CSFを「いつまでに」「どれくらい上げれば」ゴールを達成できるか計算したものがKPIになります。

※「最高の結果を出すKPIマネジメント」をもとに作成

KPIとOKRとの違いは

KPIとOKR(Objectives and Key Results)の違いについて解説します。

KPIとOKRは、ビジネス上で目標達成に必要な数値を示すことを共通点として持ちますが、KPIは目標の達成度合いを定量的に評価するための指標であり、OKRは目標自体を設定し、その達成度合いを定量的に評価する手法です。

そのため、KPIはOKRの上位概念としての利用される場合もございます。

注目記事:【簡単解説!】「OKR」とは?具体例を解説

KPI設定に便利なSMARTの法則

KPIをはじめとする目標設定の際に便利なのがSMARTの法則です。

下記の項目を満たすように目標を設定するとより理解しやすく、達成の可能性を高めることができます。ぜひ覚えておきましょう。

  • S:Specific(具体的である)
  • M:Measurable(計測可能である)
  • A:Achievable(達成可能である)
  • R:Relevant(関連している
  • T:Time-bound期限が明確である)

より詳しくSMART法則について知りたい方はこちらから
【6ステップで分かる!】SMARTの法則とは?

KPI設定のイメージ

「期末までに売上1,000万円達成」というゴールが設定されているA社の例を想定してみます。

  1. 売上を「提案数×平均販売単価×受注率」と分解します。
  2. この中から向上が見込める要素をCSFにします。
    調査するとA社では「2つ以上のサービスを提案すると、一つのサービスを提案するより受注率が10%から20%に向上する」というデータが見つかりました。
    「受注率アップ」をCSFとして設定できそうです。
  3. ゴールを達成するために、CSF(受注率アップ)を何回実施すればよいかを計算します。
    A社の平均販売単価は20万円。
    売上目標1,000万円 ÷ 平均単価20万円 ÷ 受注率20% =「期末までに250顧客への複数サービスの提案」がKPIになります。

日常生活でのKPIの例:

  • 健康管理
    KPI: 一週間の有酸素運動の回数
    例: 週に3回、30分以上のジョギングをする
  • 節約目標
    KPI: 月の食費の合計
    例: 月の食費を5万円以内に抑える
  • 学習・自己啓発
    KPI: 1ヶ月に読む書籍の数
    例: 月に2冊以上の書籍を読破する

ビジネスにおけるKPIの例:

  • 売上成長
    KPI: 月間の総売上
    例: 月間売上が前月比で10%成長する
  • 顧客満足度
    KPI: 顧客満足度調査のスコア
    例: 顧客満足度調査で平均スコアが90点以上を維持する
  • 製品の品質管理
    KPI: 月間の製品不良率
    例: 月に生産される製品の不良率が1%以下であること

KPIを設定する上での注意点

  • メンバー同士でゴール(KGI)の認識は揃っていますか?
    関わるメンバーでKGIと、「現状とKGIとのギャップ」を明確にしましょう。
  • KPIに実現性はありますか?
    KPIに実現性が無ければ意味がありません。実行可能な範囲での目標設定と、CSFの設定をしましょう。
    例えば「提案数を増やす」というCSFを設定したとしても、実行のためには時間も手間も増加します。そうした問題も考慮に入れながら進めていきましょう。
  • 誰でも理解できるKPIになっていますか?
    KPIを設定したとしてもメンバーが理解できなければ効果はでません。
    できる限りKPIはシンプルに、誰でも理解できるような内容を設定しましょう。
  • 振り返る機会を作りましょう
    KPIを達成できなければなぜそうだったのか?
    達成できたならば何が良かったのかを振り返ってみましょう。
    PDCAサイクルを踏まえて振り返ると、よりうまくいきます。
    【準備が大事】PDCAの基本から具体的事例までわかりやすく解説【実践シートつき】

まとめ

本記事のステップに沿ってKPIを設定することで、どんな組織でも成長のヒントを見つけることができます。

KPIはチームの共通言語になり、チームマネジメントの強力な材料になります。

KPIについて詳しく知りたい、という方はぜひその他の記事もご覧ください。


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【アナライザータイプ① コントローラー(坂上忍)編】部下を育てる日報フィードバックの書き方

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