資生堂ショックに学ぶ働き方改革|女性活用で失敗しないために企業が見直すべきこと
監修:株式会社gamba

働き方改革や女性活用が重視されるなかで、育休や時短勤務などの制度を整える企業は増えています。
しかし、制度を整えるだけでは、現場の課題が解決しないことも少なくありません。
実際、制度の運用次第では、特定の社員に負担が偏ったり、評価の不公平感が生まれたり、職場のコミュニケーションが悪化したりすることがあります。
こうした問題を考えるうえで参考になるのが、「資生堂ショック」と呼ばれた出来事です。この記事では、資生堂の事例をもとに、働き方改革や女性活用の難しさ、そして企業が見直すべきポイントをわかりやすく解説します。
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目次
資生堂ショックとは?
資生堂ショックとは、2014年に資生堂が育児中の美容部員の働き方を見直したことで、大きな話題になった出来事です。
資生堂は、育休や短時間勤務などを早い時期から導入してきた企業として知られていました。しかし2014年4月、子育て中の女性社員にも、これまでより平等なシフトやノルマを求める方針を打ち出します。これが「女性に優しいはずの資生堂が厳しくなった」と受け止められ、注目を集めました。
ただし、この出来事は単純に「女性に厳しくなった」で片付けられる話ではありません。むしろ、働き方改革を進めるうえで、制度をどう運用すべきか、職場全体の公平感をどう保つかを考えるうえで重要な事例です。
資生堂の働き方改革のきっかけ
女性活用のパイオニアだった資生堂
社員の8割が女性の資生堂は、法定より早い1991年に短時間勤務制度を導入。しかし、店頭に立つ美容部員は制度をなかなか利用できませんでした。こうした状況を受け、2007年当時の社長が美容部員にも制度の利用を勧めたところ、利用者は一気に増えました。ところが同じ時期、国内売上がおよそ1,000億円減少。その一因に短時間勤務制度があると考えられたそうです。
当時、短時間勤務社員は平日の早番に勤務し、夜や土日は経験の浅い派遣社員が対応するという形で店舗を運営していました。「いちばん忙しい時間に戦力不足だったことが、販売の機会喪失につながっているのでは」と考えたのです。
なぜ資生堂は働き方を見直したのか
女性活用の先進企業だったからこそ課題が見えた
資生堂は、社員の約8割が女性で、1991年には法定より早く短時間勤務制度を導入していました。もともと女性が長く働きやすい環境づくりに力を入れていた企業です。
その後、2007年に美容部員にも制度利用を勧めたことで、時短勤務の利用者は一気に増えました。
一方で、当時は平日の早番を時短社員が担当し、忙しい夜や土日を経験の浅い派遣社員などがカバーする運用になっていたため、販売機会の損失や現場の戦力不足が課題として認識されるようになりました。
子育て中ではない社員に負担が偏っていた
現場で大きな問題になったのが、勤務負担の偏りです。
土日や遅番の負担が、子育て中ではない社員に集中し、「このままでは回らない」「プライベートの時間が取れない」といった不満が高まっていきました。結果として、職場内に不公平感や軋轢が生まれていきます。
働き方改革は、支援制度を作れば終わりではありません。制度の恩恵を受ける人と、それを支える人のバランスが崩れると、かえって現場が疲弊してしまいます。
キャリア形成の面でも課題があった
もうひとつの課題は、時短勤務がキャリア形成に与える影響です。
売上につながりやすい時間帯や重要なシフトに入りにくくなると、実績を積みにくくなります。結果として、昇進や評価で不利になってしまう可能性もあります。
つまり、手厚く守ることが必ずしも本人のためになるとは限らないということです。働きやすさへの配慮は大切ですが、それと同時に、成長機会やキャリアの可能性も失わないように考える必要があります。
資生堂ショックから見える働き方改革の課題
両立支援だけでは職場全体の納得感はつくれない
育児と仕事の両立を支援する制度は、もちろん必要です。しかし、それだけでは職場全体の納得感をつくることはできません。
支援を受ける人への配慮ばかりが強くなると、別の社員にしわ寄せがいくことがあります。その状態が続けば、「制度を使う人」と「支える人」の間に溝が生まれてしまいます。
大切なのは、単に優遇することではなく、それぞれの事情を踏まえながら、全体として公平感のある運用を目指すことです。働き方改革には、「両立支援」だけでなく「均等支援」という視点も求められます。
不公平感を減らすには評価制度の見直しが必要
職場で不満が生まれやすいのは、負担と評価のバランスが取れていないと感じるときです。
たとえば、サポートする側の努力が評価されなかったり、働き方の違いが処遇に適切に反映されなかったりすると、不公平感は強まります。これでは制度があっても、職場の空気は悪くなってしまいます。
そのため、働き方改革を進めるうえでは、評価制度の見直しが欠かせません。誰がどのように貢献しているのかをきちんと把握し、それを納得感のある形で評価につなげることが重要です。
長時間労働を前提にしたままでは解決しない
働き方改革を難しくしている根本的な要因のひとつが、長時間労働です。
長く働ける人が有利になりやすい職場では、どうしても育児や介護などの制約がある人が不利になりやすくなります。逆にいえば、長時間労働を前提とした評価のままでは、真の意味での公平な職場はつくれません。
だからこそ必要なのは、「どれだけ長く働いたか」ではなく、「限られた時間のなかでどれだけ成果を出したか」を重視する考え方です。時間ではなく成果で評価する仕組みづくりが、働き方改革の土台になります。
働き方改革は女性だけの問題ではない
資生堂ショックは、女性活用の難しさを示した出来事として語られることが多いですが、本質的には女性だけの問題ではありません。
働き方改革は、子育て中の女性だけでなく、すべての社員に関わるテーマです。たとえば、男性の家庭参加や、管理職のマネジメントのあり方、評価制度の透明性なども密接に関係しています。
誰かだけが無理をする構造のままでは、働きやすい職場は実現できません。全員が納得しやすいルールや仕組みを整えることが、持続的な改革には欠かせないのです。
企業が本当に見直すべきなのは「現場が見えているか」
ここまで見てきたように、働き方改革が難しいのは、制度そのものよりも現場の実態が見えにくいことにあります。
たとえば、次のような状態は多くの職場で起こりがちです。
・誰に業務負担が偏っているのか見えない
・誰がどんな工夫をして成果を出しているのか見えない
・困っている人がいても周囲が気づきにくい
・評価が感覚的になりやすい
・他部署や上司に日々の頑張りが伝わりにくい
この状態のまま制度だけ整えても、現場の不満やズレは解消しにくいはずです。
働き方改革を定着させるには、日々の活動を見える化し、状況を共有し、評価の土台をつくることが重要です。
働き方改革を定着させるには、日々の見える化も重要です
制度を整えても、現場の状況が見えなければ、不公平感や評価の曖昧さは残りやすくなります。 情報共有の仕組みを見直したい場合は、gamba! の活用イメージも参考にしてみてください。
働き方改革を現場に定着させるなら、情報共有の仕組みも見直したい
制度を整えても、現場で何が起きているかが見えなければ、不公平感や評価の曖昧さは残りやすくなります。誰が何をしているのか、どこに負担が偏っているのか、どんな支援が必要なのかを日々共有できる仕組みがあると、改善は進めやすくなります。
日報アプリ gamba! は、日報を通じてメンバーの活動を見える化しやすいツールです。メンバー全体で日報を共有でき、コメントも付けやすいため、状況把握とコミュニケーション活性化の両方につなげやすいのが特長です。
こんな課題がある企業に向いています
・社員の活動が把握しづらい
・評価が感覚的になりやすい
・最近、社員同士のコミュニケーションが減っている
・他部署との連携が弱くなっている
・頑張りや工夫が、上司や周囲に伝わりにくい
こうした課題を感じているなら、制度だけでなく、情報共有の仕組みそのものを見直してみる価値があります。
よくある課題と見直しの方向性
評価に納得感がない
日々の取り組みが見えず、印象で評価されやすい
→ 活動を蓄積・共有できる仕組みをつくる
不公平感がある
誰に負担が偏っているか把握しにくい
→ 日々の業務状況を見える化する
連携が弱い
他部署や上司に状況が伝わりにくい
→ 定期的な共有の場をつくる
コミュニケーション不足
声かけやフォローのきっかけがない
→ コメントしやすい環境を整える
まとめ
資生堂ショックは、働き方改革の難しさを象徴する事例でした。育児支援の制度そのものが悪いわけではなく、その運用方法によっては不公平感や負担の偏りが生まれてしまうことを示しています。
働き方改革を進めるためには、制度の導入だけでなく、現場での負担の分配、評価制度の見直し、長時間労働の是正まで含めて考える必要があります。
本当に大切なのは、誰かだけを特別扱いすることではなく、すべての社員が納得しやすい形で働ける環境をつくることです。
現場の状況が見えないままでは、働き方改革は進みにくい
情報共有の仕組みを見直すだけで、
現場の見え方は変わります。
「誰が何をしているのか見えない」
「評価が感覚的になりやすい」
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