日報フォーマットの作成ポイントとは?Excel・Wordの無料テンプレート7選

日報は、毎日の業務の振り返りと記録に欠かせないツールです。この記事では、日報の基本的な概念から、週報・月報との違い、効果的な日報のフォーマット作成・運用のポイントまで、日報を最大限に活用するための情報を網羅的に提供します。
日報が個人の業務の振り返りや組織全体のコミュニケーションの質の向上にどのように寄与するか、その具体的な方法とともに解説していきます。
目次
無料の日報テンプレートはこちらからダウンロード!
業務の効率化や情報共有を促進する日報作成に役立つ基本的なテンプレートをご用意しました。どんな業界や職種でも応用できる汎用性の高いフォーマットとなっていますので、すぐにダウンロードしてご活用いただけます。より専門的な目的別テンプレートは記事の下部でもご紹介していますので、用途に合わせてお選びください。
Excelのテンプレート
Excel形式の日報テンプレートでは、業務内容、進捗状況、課題点などの基本項目を簡潔に記録できます。数値データの集計や自動計算機能を活用したい方におすすめです。以下のリンクからダウンロードできます。
Wordのテンプレート
Word形式の日報テンプレートは、よりテキスト重視の報告に適しています。詳細な業務内容や気づきを文章で残したい場合に便利です。シンプルで使いやすいレイアウトになっていますので、すぐにカスタマイズして使い始められます。
日報とは
日報とは、毎日の業務内容や進捗、遭遇した問題点などを記録する報告書です。この文書は、個人の業務の振り返りに役立つだけでなく、チームや上司とのコミュニケーションを促進し、業務の透明性を高める効果があります。日報を効果的に活用することで、業務の効率化や生産性の向上につながり、組織全体のパフォーマンスの向上に寄与します。
週報・月報との違い
日報は毎日の業務を記録するもので、その日1日の活動を詳細に振り返ります。一方、週報は1週間の業務のまとめであり、重要な成果や課題、次週の目標などを記録します。月報では、さらに長い期間を振り返り、月単位での業務の成果や進捗、反省点や次月の計画をまとめます。これらの報告書は、日報がより頻繁で詳細な情報を提供するのに対し、週報と月報はより大きな視点で業務を評価するためのものです。日報フォーマットを選ぶ際には、このような違いを理解し、目的に合った形式を選択することが重要です。
日報の項目をフォーマット化するメリットとは
日報の項目をチーム内で統一してフォーマット化することには、多くのメリットがあります。まず、情報の一貫性が保たれるため、複数メンバーの報告を比較・分析しやすくなります。また、定型フォーマットがあることで報告者は何を書くべきかが明確になり、重要な情報の漏れを防ぐことができます。
フォーマット化された日報は、データの蓄積と傾向分析にも役立ちます。例えば、「課題」の項目を設けることで、チーム全体で発生している共通の問題点を早期に発見できます。また、「成果」の項目を通じて、効果的な業務手法の共有にもつながります。
さらに、新しいメンバーが加わった際も、統一されたフォーマットにより業務の引き継ぎやナレッジの共有がスムーズになります。日報を書く側も読む側も、慣れたフォーマットであればストレスなく情報をやり取りでき、継続的な運用が可能になるでしょう。
日報のフォーマット(テンプレート)を作成する方法
効果的な日報フォーマットを作成するには、目的に応じた項目選定と共有方法の検討が重要です。以下では、日報の管理・共有手段の選び方と、基本的な項目の決め方について解説します。
日報管理・共有する手段を選ぶ
日報を効果的に活用するためには、適切な管理・共有手段を選ぶことが重要です。主な選択肢とそれぞれのメリットは以下の通りです。
- ExcelやWordを使用した方法
- 特別なツールが不要で導入コストがかからない
- 自由度が高く、必要に応じてカスタマイズしやすい
- 多くの人が操作に慣れているため、教育コストが低い
- クラウドサービス(Google DocsやDropboxなど)
- リアルタイムで情報共有ができる
- 場所を選ばずアクセスできる
- バージョン管理が容易で履歴を残せる
- ビジネスチャットツール(SlackやTeamsなど)
- 即時性が高く、コミュニケーションが活性化する
- 日報の投稿と同時にフィードバックができる
- 検索機能を使って過去の情報を簡単に見つけられる
- 専用の日報アプリ・ツール
- 日報に特化した機能が充実している
- データの集計・分析が容易
- テンプレート機能やリマインド機能で継続的な運用をサポート
組織の規模や文化、必要な機能に応じて最適な手段を選びましょう。複数の手段を組み合わせることも有効です。
日報の項目を決める
効果的な日報を作成するためには、目的に合った項目を設定することが重要です。以下に一般的な日報の項目例と記載例を示します。
項目 | 記載例 | 説明 |
---|---|---|
日付・氏名 | 2025/3/10 山田太郎 | 基本情報として必須 |
業務内容 | プロジェクトA資料作成、顧客B商談 | その日に行った業務を簡潔に記載 |
成果・実績 | プロジェクトA資料完成、顧客Bから発注の意向を獲得 | 具体的な成果や達成した内容を記載 |
課題・問題点 | システム不具合で作業が30分遅延 | 業務中に発生した問題や障害を記載 |
対応策・改善点 | IT部門に連絡し、翌日までに修正予定 | 課題に対する対策や改善方法を記載 |
翌日の予定 | プロジェクトCミーティング、顧客D訪問 | 翌日の業務計画を記載 |
気づき・学び | 顧客との事前準備が不足していた | 業務を通じて得た気づきや学びを記載 |
これらの項目は一例であり、組織の目的や業務内容に応じてカスタマイズすることが重要です。例えば、営業部門であれば「訪問件数」や「商談結果」、開発部門であれば「進捗率」や「テスト結果」など、部門特有の項目を追加すると効果的です。
項目を決める際は、「必要最小限」を心がけましょう。項目が多すぎると記入者の負担になり、継続が難しくなります。まずは基本的な項目からスタートし、運用しながら必要に応じて調整していくことをおすすめします。

日報のフォーマット(テンプレート)を作成・運用する際のポイント
日報のフォーマットを作成・運用する上で大事なポイントをご紹介します。日報で大事であり、かつ大変なのは「続ける」こと。書く側も読む側もなるべく負担がないように運用するにはどうすれば良いか検討しましょう。
日報の目的を考える
日報のフォーマットを検討する上で何よりも大事なのが「日報の目的」です。あなたの組織ではなぜ日報を運用しているのでしょうか。例えば新入社員の研修として日報を運用したい場合、社員の成長に主眼を置いて「PDCAサイクル」に主眼を置いた項目を設定すると良いでしょう。例えば、「今日の予定(Plan)」「実際に行ったこと(Do)」「振り返り(Check)」「翌日以降の予定(Action)」といった項目を含めると目的に沿った内容になります。
必要な項目を抑える
前述したように、日報の目的に合わせて必要な項目を設定していきます。現場の状況を管理したい場合には、管理する上でどんな情報を知りたいか検討することが、項目を決めるのに有効です。例えば、時間単位での作業量を知りたい場合には時系列での作業内容、作業量を記載してもらうことが有効に働くでしょう。大事なのは目的から逆算して項目を検討することです。
投稿ルールを設定する
日報の目的に合わせて投稿ルールも決まっていきます。なるべくタイムリーな情報が欲しい時には、業務終了時に必ず投稿してもらうルールを設定することが重要でしょう。一方で、必ずしもタイムリーな情報が重要なのではなく、日報を作成するメンバー自身の成長に主眼を置いている場合には、時間制限ではなく、じっくりと考えて記載してもらうようなルール決めが大事になります。
フィードバックを行う
業務終了間際に日報を作成することはそれなりの労力を伴う作業です。それに対するリアクションがなかったとしたら、「何のためにわざわざ日報を作成しているんだろう」と徒労感を拡大させてしまいます。日報を作成したことに対する労いと、メンバー自身の成長を促進するためにもフィードバックは必ず返すようにしましょう。
日報アプリ・ツールを活用する
本格的に「日報で社内コミュニケーションを改善したい」「日報で生産性を高めたい」といった方には専用の日報アプリの利用をおすすめします。日報に特化した機能が豊富に搭載されていて、より簡単に、効果を上げる形で日報を運用できます。
【目的別】無料の日報テンプレート7選
目的別に日報のテンプレートを7種類用意しました。
もちろんそのままご利用いただくこともアレンジしてご利用いただくこともできます。
以下の記事でもさらに多くのテンプレートをご紹介しています。
基本的な業務日報テンプレート(Excel・Word)
基本的な業務日報の項目が揃ったテンプレートです。日報として一般的な目的である業務報告の目的を忠実に果たす、オーソドックスなテンプレートです。まずはこちらのテンプレートを利用して、組織や目的に合わせて項目を編集してみることをおすすめします。

時系列型の業務日報テンプレート(Excel・Word)
時系列の項目を追加することで、より時間単位での報告の側面を強めたテンプレートです。時間単位での報告は管理者側からすると非常に安心感がありますが、日報を作成する側からすると、日報作成性にかかる労力や精神的負担も増すことに注意が必要です。日々の報告としてどのくらいの粒度を求めるのかは目的に応じて検討してみましょう。

【研修用】業務日報テンプレート(Excel)
新入社員の研修で日報を書いてもらう、といったシチュエーションを想定した業務日報のテンプレートです。業務の円滑な進行、というよりは業務の正確な報告と、振り返りによる成長を目的にした項目を多く取り入れています。新入社員を想定した日報の模範的な書き方は以下の記事をご覧下さい。

【建設現場・工事用】作業日報テンプレート(Excel)
主に建設現場、工事現場のでの使用を想定した日報テンプレートです。現場作業が円滑に進んでいるか、一人当たりの稼働に無理はないかなどを確認するための項目を取り入れています。作業日報に関しての詳しい運用方法や書き方は以下の記事をご覧ください。

【営業用】営業日報テンプレート(Excel)
主に営業職での使用を想定したテンプレートです。活動量が成績に比例しやすい業種として、1日あたりの振り返りを促す日報は営業職と非常に相性が良いでしょう。1日単位でPDCAサイクルを回すことで、一人当たりの生産性はもちろん組織のノウハウ蓄積も飛躍的に向上します。

【不動産用】営業日報テンプレート(Excel)
営業職の中でも不動産販売にフォーカスしたテンプレートです。前述のテンプレートと趣旨は同様です。不動産販売ならではのプレッシャーや、ノルマへのストレスに的確に対応するために、日報を通した状態管理は有効に働きます。

【飲食店用】業務日報テンプレート(Excel)
飲食店を中心とする店舗管理を想定した日報です。複数のアルバイトや社員に協力してもらい運営することが多い店舗において、日報は日々のスタッフ間の連携を保つ重要なツールとして機能します。お客様からいただいたご意見や、混雑状況などを把握することで、より的確な店舗運営ができるようになります。

日報アプリ・ツールを利用するメリットとは
本記事ではExcelやWordを用いた形での日報をご紹介しましたが、これらのツールで日報を運用することは、本来の用途から離れていることに注意が必要です。より本格的に日報で成果を出したい、といった場合には日報アプリの利用を検討してみましょう。開発時点で日報としての利用を想定していたツールだけに、日報に特化した機能が豊富に搭載されていることが特徴の一つです。無料で試せるツールがほとんどなので、気になった場合はぜひ利用してみて下さい。
まとめ
日報は、日々の業務を振り返り、透明性を高め、生産性向上に貢献する重要なツールです。個々の目的や環境に応じて適切なフォーマットを選び、継続的な運用とフィードバックを通じて、個人の成長と組織全体のパフォーマンス向上を目指しましょう。また、より効率的な運用を目指す場合は、専用の日報アプリやツールの活用も検討すると良いでしょう。


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